『ふたりエッチ』(克・亜樹/白泉社)
ダ・ヴィンチニュース

 親に隠れてマンガを買ったり読んだりしたこと、ありますか?
 ちょっとエッチだったり、グロテスクだったり、読んでいたら怒られそうな作品を、ドギマギしながらレジに運びお小遣いで購入、小走りで家に帰る…。健全な男子ならば、誰もが経験しているのではないでしょうか。では逆に、子供心に隠したくなるような作品を、親、特に母親が読んでいたとしたら…。それはそれは名状しがたい嫌な気分になるにちがいありません。
 そこで「母親が読んでいたら嫌なマンガ」とその理由を、20歳以上50歳未満のマンガ好きな方々300人にきいてみました(fastask調べ)。

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■1位 『ふたりエッチ』(克・亜樹/白泉社)
 いきなり真打登場です。コメントも「エッチだから」、「想像したくない」、「ありえない」と直球なものばかり。このマンガ、大勢の男子中学生たちにコソコソ読まれ、かつ大人の読者にも根強い人気を誇っていますが、実はただのエッチなマンガではなく、男性・女性心理を巧妙に描き、大人のカップル・夫婦のためのセックス指南書としての向きが強いのです。それだけ母親の夜の姿がリアルに迫ってきて、もしも読んでいるところを見たら余計嫌悪感を覚えますね…。ああ想像するだけでも嫌だ。票数が多かったのも頷けます。しかし、母とは言え一人の女性。寛大な心で見守ってあげるべきなのかも知れません(私は無理ですが)。エッチ路線では、他にも『To LOVEる』などに票が投じられていました。

■2位 『進撃の巨人』(諫山創/講談社)
 少々意外なタイトルがランクインしてきました。てっきりエッチなマンガばかりになると思っていましたが…。コメントとしては「グロテスクな場面が多いから」というのが圧倒的。大ヒット作ですし、実際に愛読しているお母さんも沢山いそうなものです。でも確かに、自分の母親が血みどろでビチビチした作品を好んでいつも読んでいたら、なんとなく不安になりますね…。リヴァイにキャーキャー言っているのも同じく嫌ですが。本能的に、母親はエロやグロなど、なまぐさいモノとは切り離して考えたいという心理が、我々の中にはあるのかも知れません。母性とは奥が深い(?)。

■3位 『花より男子』(神尾葉子/集英社)
 これもまた少々意外なタイトル。王道を走る少女マンガと言えますが、確かに中年の母親が目をキラキラさせて少女マンガを読んでいたら、「歳、わきまえろよ…」「頬の皺、見つめろよ…」みたいな気分になるのも頷けます。お母さんごめんなさい。コメントも「対象年齢とあまりにもかけ離れすぎ」というような辛辣なもの多し。少女マンガ好きが高じて、「私は恋愛に生きるわ!」みたいな運びになり、不倫から家庭崩壊…。なんてことになるのも嫌ですしね。考えすぎか。他にも『好きっていいなよ。』など、少女マンガ票は多く投じられていました。やはり母親というのは、性や恋愛と相容れないもののようです。

■4位 『スラムダンク』(井上雄彦/集英社)
 ここにきて熱血スポーツマンガの金字塔。そのままズバリ、「熱血な母なんて見たくない」とのコメントが。確かにこれまでの3つの作品に比べても、最も母という存在から縁遠いジャンルのように思えます。ただ、中学時代に連載を追っていた少女たちが三十路をとうに過ぎる時代ですから、「流川クン一筋」で通しているお母さんも実在するかも知れませんね。個人的には、何かくじけそうなときに母から「諦めたらそこで試合終了だよ」とか声をかけてもらえたらテンション上がりそう…でもないですね。なんか逆に冷めそう。

■5位 『黒子のバスケ』(藤巻忠俊/集英社)
 2作続けてバスケマンガがランクイン。ただ、スラムダンクとはちょっと受け取られ方が違うようです。「母が黄瀬×黒子にハアハア言ってたら離縁する」との手厳しいコメントあり。これ、絶対腐女子票だと思うのですが…。同族嫌悪というやつでしょうか。BL界隈で大人気の黒バスですが、確かに母が目覚めたらと思うと怖気が走りますね…。男性の大部分は本能的にBLを受け付けないでしょうし、4位『スラムダンク』にも通ずる熱血スポーツモノとしても、母親のイメージにはそぐわないのかも。


そのほか、
『バトル・ロワイアル』 「家で何かが起きそうだから」
『闇金ウシジマくん』 「闇社会とか性のこととかに興味を持ってたら嫌だ」
『タッチ』 「青春時代の思い出話が始まると面倒くさい」
などなど、基本的に厳しい意見ばかり。
『湘南爆走族』、『獣姦彼女カタログ』など、コアな作品もちらほら見られました。
 やはり、「エロ」「グロ」「いい歳こいて…感(恋愛・熱血)」がポイントのようですね。逆に言えば、これは母親にはそういうものと無関係でいてほしいという、特別な愛情の表れなのかも知れません。いや、きっとそう。
 個人的に母とは円満な関係を続けていきたいのでこのあたりで筆を置きますが、他にも思い当たるタイトルがある方、ドシドシコメントをお寄せください!

文=鈴木塁斗

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