『もっと知りたいはにわの世界―古代社会からのメッセージ (アート・ビギナーズ・コレクションプラス)』若狭 徹 東京美術
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 30~40代の皆さんの中には『おーい!はに丸、はに丸王子~♪』というオープニング曲を覚えている方もいらっしゃるのではないでしょうか? 1983~89年の6年間、NHK教育テレビで放送された「おーい!はに丸」。物語の主人公は、はにわの 少年"はに丸"。古墳時代の絵から飛び出してきたはに丸にとって、現代人の言葉は理解できないことばかり。わからないことがあるたびに「はにゃ?」と質問を連発。ミュージカル形式で、歌い踊りながら日本語を学んでいくという子供向けの教育番組でした。

 はに丸くんの声を演じていたのは、大人気アニメ『ワンピース』ルフィ役でおなじみ田中真弓さん。はに丸の相棒、馬のはにわ"ひんべえ"は、『うる星やつら』の竜之介の父役の安西正弘さんが演じました。はに丸が疑問に直面した際の口癖「はにゃ?」は流行語大賞にもなるなど、当時の子供達から熱狂的な支持を得ました。

 そんな「おーい!はに丸」が、今月8月13日に「はに丸ジャーナル」として復活することが、ツィッターをはじめネット上でも話題を呼んでいます。今回の復活番組では、混迷する現代社会に生きる、大きいおともだちを対象に、はに丸がジャーナリストとなって活躍します。番組内の「はにスクープ」コーナーでは、はに丸がなんと、かのGoogle社に直撃リポート。「はにトーク」コーナーでは、ゲストに阿川佐和子さんが登場し「聞く力の極意に迫る」と予告されています。気になる方は是非チェックしてみてください。

 ところで、はに丸のモデルになった、はにわとはどんなもの?と知りたくなった人向けにオススメなのが、本書『もっと知りたいはにわの世界』。はにわの起源には諸説ありますが、本書によれば、はにわとは「前方後円墳を飾るためのツール」なのだとか。古墳時代、有力者が亡くなると、あの世でも生前と同じ生活が出来るように、奴婢や馬も一緒に墓に埋葬する殉死・殉葬という風習がありました。しかし、生きた人間を一緒に埋めるのはあまりにも残酷ということで、人間の代わりに、はにわを作って死者に添えて埋葬したのではないかと考えられています。

 死者と共に眠っていた副葬品、それがはにわ。そんなことを頭の片隅に置きつつ、25年ぶりに、はに丸の活躍を見ると、また違った味わいが感じられるかもしれません。

【関連リンク】
「はに丸ジャーナル」
http://www4.nhk.or.jp/P3226/

「おーい!はに丸」
http://www.nhk.or.jp/archives-blog/genre/hobby/15540.html



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