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 経済産業省・資源エネルギー庁は2011年9月27日、現行のエネルギー基本計画の見直しを議論する総合資源エネルギー調査会の基本問題委員会を設置し、初会合を10月3日に開くと発表した。同時に、基本問題委員会の委員の名簿も公表。委員は25名から構成され、「脱原発」を主張するNPO法人環境エネルギー政策研究所所長の飯田哲也氏らが入った。

 総合資源エネルギー調査会は、資源エネルギー庁に置かれた経産相の諮問機関。東京電力福島第1原発の事故以降、政府では現行のエネルギー基本計画の見直しが迫られており、大臣クラスが出席するエネルギー・環境会議と総合資源エネルギー調査会が連携し、新しいエネルギー基本計画の策定を行うことになっている。その基本計画の策定に向け、「幅広い観点からバランス良く意見を聴く場」として、総合資源エネルギー調査会に新たに基本問題委員会を設置する。

 委員長には新日本製鐵会長の三村明夫氏が就任。委員には飯田氏のほか、電力会社の「発送電分離」を唱える八田達夫・大阪大招聘教授らも起用されている。

 委員のひとりに選ばれた環境NGOジャパン・フォー・サステナビリティ代表の枝廣淳子氏は、ニコニコニュースの取材に対し、「春過ぎに委員にと言われ、これまでの構成とは少し違うメンバーも入れて開催することに希望を感じた。委員会がやっと始まるとのこと、楽しみにしている」と感想を述べ、人選(比率等)についても

「従前に比べれば大きな進歩だと思う。ゆくゆくは、脱原発を国民の総意で決めたドイツの倫理委員会のように、脱原発/原発推進など対立陣営は半々、または世論の割合を反映するようにしていってほしい」

とコメントした。また、審議はインターネット中継でオープン化される予定だが、この件についても枝廣氏は「『社会全体での議論』に近づき、とてもうれしく思っている。委員の1人として、全力を尽くしたい」と述べている。

 総合資源エネルギー調査会・基本問題委員会の委員名簿は以下のとおり。(敬称略)

阿南久 全国消費者団体連絡会事務局長
飯田哲也 NPO法人環境エネルギー政策研究所所長
植田和弘 京都大学大学院経済学研究科教授
槍田松瑩 三井物産(株)取締役会長
枝廣淳子 ジャパン・フォー・サステナビリティ代表 幸せ経済社会研究所所長
逢見直人 日本労働組合総連合会副事務局長
大島堅一 立命館大学国際関係学部教授
柏木孝夫 東京工業大学大学院教授
金本良嗣 政策研究大学院大学教授・学長特別補佐
北岡伸一 東京大学大学院法学政治学研究科教授
橘川武郎 一橋大学大学院商学研究科教授
河野龍太郎 BNPパリバ証券経済調査本部長・チーフエコノミスト
榊原定征 東レ(株)代表取締役会長
崎田裕子 ジャーナリスト・環境カウンセラー NPO法人持続可能な社会をつくる元気ネット理事長
高橋洋 (株)富士通総研主任研究員
辰巳菊子 公益社団法人日本消費生活アドバイザー・コンサルタント協会理事
田中知 東京大学大学院工学系研究科教授
寺島実郎 (財)日本総合研究所理事長
豊田正和 (財)日本エネルギー経済研究所理事長
中上英俊 (株)住環境計画研究所代表取締役所長 東京工業大学統合研究院特任教授
八田達夫 大阪大学招聘教授
伴英幸 認定NPO法人原子力資料情報室共同代表
松村敏弘 東京大学社会科学研究所教授
三村明夫 新日本製鐵(株)代表取締役会長
山地憲治 (財)地球環境産業技術研究機構理事・研究所長

(山下真史)

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