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就活生の間で「不採用通知」は、「お祈りメール」「お祈りされた」と呼ばれている。採用面接を受けた会社から送られてくる通知の文末に、

「貴殿の今後のご活躍と発展をお祈り申し上げます」

などと書かれていることから、こう呼ばれているのだ。「誠に遺憾ではありますが、採用を見送らせていただくことになりました」と低姿勢を示しているものの、形式的な慇懃無礼さにイラつく就活生も少なくない。

「慎重に検討しました結果、内定受諾を見合わせ」

就活生の中には、数多くの不採用通知を送られたことに苛立ちを募らせたのか、仕返しとばかりに「お祈りメール」の形式を模した内定辞退の通知を送った人もいるようだ。9月14日、ある公認会計士がこんなツイートを投稿している。

「先日、某社の人事の方が『内定辞退をお祈りメールの書式で送ってきたバカ学生がいた』ってエラくお怒りだったんで、やっぱりあのお祈りメールの書式って人を著しく不快にさせる凄まじい負のエネルギーがあるんやな」

このツイートには、具体的にどのような内容の辞退通知であったかは書かれていない。しかし、ネットなどで目にすることの多い定型文を踏まえると、以下のような表現が用いられていたものと推察される。

「慎重に検討しました結果、内定受諾を見合わせて頂くことになりました」

「このような残念な結果をお伝えしなければならないことを、たいへん心苦しく感じておりますが、事情ご高察の程お願い申し上げます」

「決して気落ちされるようなことなく、今後も自信を持って求人活動を続けて頂ければと存じます」

「悪しからずご了承下さい。末筆になりましたが、貴社のこれからの一層のご活躍をお祈り申し上げます」

会計士のツイートはネットで大きな話題となった。多くの就職希望者に苦渋をなめさせた会社がしっぺ返しを喰らったことを、痛快に感じた人が多いようだ。

「人事へのブーメランワロスw」「まさに因果応報」

「自分がされて嫌な事は他人に対してもやってはいけないという教訓」

内定辞退された会社は「気の毒なとばっちり」

このような「お祈り返し」のアイデアはネットで以前からあり、2ちゃんねるの就職板には2007年に「お祈りメールで内定辞退」というスレッドが立っている。

ツイッターにも2012年に、「お祈り返し」をした友人のところに採用担当者から「ブチ切れ電話」がかかってきて焦った、という話が投稿されていた。会社の中には不採用の理由など、個別の選考結果については答えないとしているところも多く、2ちゃんねるのカキコミには、

「なお、内定辞退に関するお問い合わせには回答いたしかねますのでご了承ください」

というものもあり、他のユーザーから拍手喝采を浴びていた。

企業側からすれば「会社はコストをかけて採用活動をしている」「学生を採用してあげている」という上から目線の意識があるのかもしれない。しかし学生もスーツ代や交通費を自己負担しながら就活をしており、会社も就活生に対する敬意を忘れるべきではない。

とはいえ、今回の「お祈り返し」は、就活生に「一緒に働こう」と呼びかけた会社に対して送られたものであり、気の毒なとばっちりを受けた形となった。

面接で嫌がらせを受けたなどの特別な事情があれば別だが、就活生も同じように、真摯に採用活動を行っている会社や担当者に対する敬意を失わないようにすべきだろう。

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