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 中国人民大学で12日に開催されたフォーラムで、人民大学労働人事学院の曾湘泉院長は中国の所得格差が「今世紀最大の水準にまで悪化した」と指摘、所得分配の改革には一刻の猶予もないとの見方を示した。中国新聞社が報じた。

 曾湘泉院長によれば、所得分配の公平性を示すジニ係数は中国国家統計局によるデータでは0.48とされているが、西南財経大学の調査では0.61に達しており、一般的に警戒ラインとされている0.4を大幅に上回っているという。

 記事は、曾湘泉院長の主張として、「中国は累進税率が比較的高いものの、平均税率が低いため所得格差の調整には限界がある」と指摘。さらに中国は今まさに先進国入りを目前に成長が停滞してしまう「中所得国の罠」に陥るリスクに直面しているとし、その理由として「成長に向けた新しい動力を生み出せず、さらに安価な労働力という優位も失いつつあるため」と指摘した。

 さらに、「中所得国の罠」に陥らないためにはジニ係数が0.33以下であることが求められるとする一方、中国は警戒ラインすら大きく上回っているが現状と伝えた。また記事は、曾湘泉院長が「中国は相続税や財産税を徴収すべきであり、さらに教育や健康保険などを平等化させることで、社会に不平等をもたらす制度を改善すべき」と主張したことを紹介した。(編集担当:村山健二)(イメージ写真提供:123RF)

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