大島優子、女優としての抱負から自身の恋愛観までを明かす クランクイン!
クランクイン!

 直木賞作家の角田光代のベストセラー『紙の月』が映画化された。日本アカデミー賞で最優秀作品賞を受賞した映画『桐島、部活やめるってよ』の吉田大八監督がメガホンをとり、宮沢りえが約7年ぶりに主演を務めるなど、邦画界最高峰のコラボで魅せる本作に、吉田監督が映画オリジナルの“ジョーカー(切り札)”として誕生させた相川恵子を熱演した大島優子。AKB48を卒業し一人の女優としてスタートを切った彼女と、吉田監督に本作について話を聞いた。

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 銀行の契約社員で何不自由のない生活を送っていた平凡な主婦の梅澤梨花(宮沢)が、大学生の男に恋をしたことがキッカケで巨額横領事件を起こしてしまうというサスペンス映画『紙の月』。この映画のオリジナルキャラクターである相川は、梨花の同僚で器用に立ち回る若い窓口係。相川が何気なく発した一言一言が梨花の行動をエスカレートさせていくという重要な役どころ。

 そんな役を作った経緯を吉田監督に聞くと「梨花の葛藤や、本人も意識していない欲望を可視化したくて、『梨花にしか見えない黒い妖精』というイメージで役を作りました」と説明。大島にこの大役を任せた決め手については「黒い妖精ってなんとなく大島さんに合う感じがする。光と影のコントラストを持っている彼女がこの役をやれば、きっと想像以上のものになるだろうという期待と予感で依頼しました」と振り返った。そのコメントを聞いた大島は「普段は明るい色のイメージを持たれることが多いので、監督に黒い妖精が合うと言われてすごく嬉しいです」と笑顔を見せた。

 大島自身はこの役について「最初に台本を読んだときに、現代社会を楽しく生きている人だなと思いました。相川のそんな姿は、梨花の気持ちの変化に影響を与えるということで、とにかく何も縛られることなく楽しく演じられればいいなと思いました」と話すと、監督は「それは読み方としては正解! 結果的に梨花にとってそう作用しただけで、相川自身はそれを意識せず、ただ無邪気に見えることを目指してくれればよかった」と説明。さらに「僕は『黒い妖精』も含めいくつか観念的なキーワードを出したんですけど、彼女はそれを受け流した上で、地に足の着いた相川を演じてくれました。正確に理解してやってくれてすごくよかったですね」と大島の演技を絶賛した。

 さらに大島は今回、宮沢りえや小林聡美といったベテラン俳優と共演した。「お二人のお芝居を間近で拝見して、そして監督の現場の空気の作り方も味わわせていただいて、こんなに緊張した現場は今までなかったです」と数々の大舞台を経験してきた大島から意外な発言が。さらに「動きや目線、背筋など一つひとつがこの映画を作る上で重要なものだとお二人から教えていただきました。私も監督の言葉一つひとつを自分の中で噛み砕きアウトプットしていく。そんな撮影現場が刺激的で、たくさんのことを学びました」と大島を成長させた。

 また、今回の映画になぞらえて、自分自身が恋をしたら尽くす(貢ぐ)タイプか尽くされたいタイプが質問すると、大島は「ギブアンドテイクがいいですね(笑)」と即答しながらも「梨花が転落の道へ進むことになったのは、きっと踏み越えてはいけない境界線が分からなくなるほど、没頭してしまう事が出来たということ。これは自分自身にも起こり得ることだなと思い、怖さを感じました」と危惧していた。

 最後に女優としての今後の抱負を聞くと、大島は「なんでもやります!(笑)」と一言。その言葉を聞いた吉田監督は「じゃあなんでもやらせます! 彼女ほどの人がこれくらいのモチベーションを持っているのは希望ですね」と胸を膨らませ、さらに大島は「吸収できることがあるうちは吸収していきたいですし、そのパワーがあるうちはいろんなことにチャレンジしたいです」と更なる成長を誓った。(取材・文・写真:風間直人)
 
 映画『紙の月』は2014年11月15日より全国ロードショー。

■大島優子
ヘアメイク:小林あやめ
スタイリスト:SHINICHI MIKAWA
衣裳協力:ワンピース/snidel イヤリング/LAILA VINTAGE

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