「いただきます」が死語になる?
新刊JPニュース

 皆さんは、食事をするときに「いただきます」と言っていますか?
 お子さんがおられる方は、お子さんに「いただきます」と言うように教えていますか?

 以前、「ある小学校の保護者が、『給食費を払っているのだから、うちの子どもにいただきますと言わせないでほしい』とクレームをつけた」という話を聞いたことがあります。
 実際にあった話なのかは、定かではありません。
 でも「お金を払った分、食べて当たり前」と考える人も、案外いるかもしれないと思ってしまいました。
 
 『しんでくれた』(谷川俊太郎/詩、塚本やすし/絵、佼成出版社/刊)は、私たちが「いただきます」と言う理由を、改めて考えさせてくれる絵本です。
 絵本なのに、いきなりドキッとするタイトルで驚かされますね。
 いったい、「しんでくれた」のは、だれなのでしょうか?
 表紙はおいしそうなハンバーグの絵。
 そう。死んでくれたのは牛です。さらに、毎回の食事を見渡せば、たくさんの生き物が「しんでくれた」ことに、はっと気づかされます。

 そこで今回「食べ物にどれくらい感謝していますか?」というテーマで、インターネット上を中心にアンケートを実施(期間:2015年1月26日〜30日)。みなさんの食事に対する意識を調査しました。

■「いただきます」「ごちそうさま」を欠かさず言う?
 まず、食事への感謝の気持ちを表す言葉、「いただきます」「ごちそうさま」を欠かさず言っている人はどのぐらいいるのでしょうか。
 「毎食必ず言う」と答えた人は全体の38%。
そして「ほとんど毎食言う」も30%。
 それに対して「あまり言わない」と答えた人も22%と、一定数いました。「まったく言わない」人も10%。

 約3分の1の人が、「いただきます」「ごちそうさま」をあまり言っていない、という結果が出ました。筆者も言うのを忘れてしまうことが多々あるので、ちょっと反省です。

■「食べ物に感謝していますか?」
 つぎに「毎日の食事の時、食べ物に対する感謝の気持ちを感じますか?」と聞いてみたところ
・「毎回感じる」(25%)
・「時々感じる」(47%)
・「ほとんど感じない」(22%)
・「まったく感じない」(6%)
という結果に。
 こちらも約3分の1の人が、「食べ物への感謝の気持ちをあまり感じない」ということがわかりました。
 「いただきます」「ごちそうさま」を言わない人と、ほぼ同じ割合です。
 この割合が上がっていくと、いつか「いただきます」が死語になる日が来てしまうかもしれません。
 
 ここであらためて、なぜ私たちは「いただきます」と言うのでしょうか?
 それは、「死んでくれた食べ物たちの命を、自分の命にさせていただきます」という意味なのだそうです。
 ちなみに英語には「いただきます」に該当する言葉がないといいます。
 私たちが「いただきます」と口にすることができるのは、食べ物に感謝する心を、日本人として自然に受け継いでいるからなのですね。

 「いただきます」が死語にならないように、子どもや孫の世代にも伝えていきたいと思う絵本でした。
(新刊JP編集部)

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