“セカオワ”現象は小学生にまでドラゲナイ! なぜそこまで中毒性が? 「だって、聴いてると頭いい感じがする」
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2007年のバンド結成からわずか3年でインディーズデビュー、翌年にはメジャーデビューと共に日本武道館でライブを行ない、昨年末は『NHK紅白歌合戦』に出場。

今年1月発売の最新2ndアルバム『Tree』は早くも50万枚セールスを突破する勢いの“SEKAI NO OWARI”ことセカオワ。

編成はヴォーカルのFukase、ギター&ベース担当のNakajin、ピアノのSaori、ピエロのお面のDJ LOVEの4人組。この驚異的なスピードで急成長する彼らとそのセールスの背景には、一体ナニがあるのか?

今年1月に発売された最新アルバム『Tree』では購買層が小学生にまで広がったらしく、つい出来心で買ってハマってしまった自分のような37歳・ふたりの子持ち主婦ライターまで巻き込まれてしまう状況。保育園帰りの子供を乗せた車中で初回盤のライブ映像『スターライトパレード』を見ながら鳥肌たったり涙ぐんだり…相当ヤバい状態だ。

そもそもデビュー8年目で音楽シーンの頂点に登り詰めたセカオワの魅力ってなんなんだ? そして、なんで自分含め皆こんなにハマっちゃってんの? その答えを探るRPG(注/セカオワの楽曲名ですよ!)に出た…。

まず最初に訪れたのは、某インディーズレーベルのプロデューサー・S氏の元へ。彼らの爆発的ヒットの要因について聞いてみた。

―ぶっちゃけ、セカオワはなぜこんなに売れてるんですか?

Sプロデューサー 音楽以外にも幼なじみのメンバーでライブ会場(=club EARTH)を手作りしたり、そこで共同生活して楽曲制作したりという、他に類を見ないストーリーがあること。そしてもちろん、彼らが作り出す楽曲の世界観も“生や死”“戦争と平和”という重いテーマをポップな音に乗せた独特なものであることが大きな要因でしょうね。

―重たい歌だけでなく横浜デートや上野駅の遠距離カップルとか流行歌そのものっぽいものも歌ってたり。バリエーションに富んでるのもいいんでしょうか?

Sプロデューサー そうですね。歌詞もファンタジックだったりシリアスだったり多様なのも聞き手の感性を刺激するのかも。音作りも常に新しい試みをしたいって意志を感じますね。たとえば音響研究所とタッグを組んで新しいマイクの開発をしたり、心臓の音をバスドラム代わりに使うとか。そういうチャレンジ精神が多くのファン層を掴むのかな。

では実際に、いつからどのようにファン層を拡大してきたのか? 続いて、大手CDチェーンのN店長の元へ…。

―だいたいどのあたりの作品から売れてんなーって感じでした?

N店長 インディーズデビューシングル『幻の命』はタワーレコード限定発売だったけど記憶にない程度。でもアルバム『EARTH』は視聴機付きで「BUMP OF CHICKENやRADWIMPS好きにオススメ」とプッシュしていて、ロックファンの食いつきが良かった印象ですね。

で、メジャー初アルバム『ENTERTAINMENT』 は売れる気配だったので特設コーナーを設置して。その次に発売された代々木体育館のライブDVD『ARENA TOUR 2013』の時には爆発してました。それがさらに『Tree』から明らかに購入者の年齢層が広がりましたね。

―小中高の男女がドッと押し寄せていると。

N店長 中高生はその前から買いに来てたんですが、『Tree』は小学生が親と一緒に買いに来たり、子供の親が買いに来る。男女比は半々だけど若干女子が多いかな。今やCDは高価な代物でお年玉代わりにCDを買われる親御さんは多い。セカオワは『ENTERTAINMENT』と『Tree』の初回限定盤はどちらも通常盤よりも1千円以上高いですが、ライブ映像が全編収録されているので、よりギフト感がありますからね。

―では『Tree』が売れるとともにそれ以前のCDも同時に売れてる状況ですか。

N店長 はい。セカオワのCDはどれもロングセラー。小学生層が『Tree』以前のものを買い集めてますから。でも僕、正直、なんで小学生がここまでハマるのかわかんなかったんですよ。

―ですよね。なぜだと思います?

N店長 だから小学生の子供を持つパートさんに聞いたら「『クレヨンしんちゃん』の映画で主題歌になった『RPG』とか『スターライトパレード』などセカオワの代表曲が小学校の運動会とかお遊戯で使われてるから」だそうなんですよ。こういうの、以前はジャニーズの嵐とかだったんですけど。

そこで、当の小学生達はセカオワをどう聞いているのか? 幻想的だったりシリアスだったりという歌詞にどんな刺激を受けているのか…。今回、小学6年生でセカオワ好きの2人組、みきちゃんとリオちゃんにも話を聞いてみた。

―セカオワを好きになったキッカケから教えて下さい。

みき 『LINEポコパン』ってゲームで『スノーマジックファンタジー』が流れて。可愛い曲だしFukaseの声がすごくよいなって思った。

リオ 私は中学生のお姉ちゃんが毎日聞いてるから影響されて。

―クラスにもセカオワ好きのコはいるの?

みき 私達以外の女子はほとんど三代目 J Soul BrothersとE-girlsだけど。あのコらホント、キモい。

リオ ねー。女子グループ5、6人で教室で歌って踊ってバカみたい。ブスが騒ぐなって感じ。

―ブスって(笑)。でも三代目って、イケメン集団じゃん?

みき どれも同じにしか聞こえないし。でもセカオワは、楽曲それぞれにいろんな音と詩の世界があるから聞いてて楽しい。

リオ うん。なんか頭いい感じするよね。

―へー。セカオワの歌を聴くと頭がいい感じがするんだ。

みき する。難しい言葉とかいっぱい出てくるし。勉強になる。

―難しい言葉って、たとえばどんな言葉?

みき “今宵”とか。

―“こよい”ね(笑)。大人でも読めないヤツいるかも? 『炎と森のカーニバル』とか『Dragon night』でも出てくる言葉だね。

みき あと、戦争のこととか歌ってるし。『Love the wars』とか、戦争をやめるか平和をやめるかみたいな内容が、なんか深い。

リオ 『生物学的幻想曲』とかもさー、自分が生まれた意味とか考えるよね。

―歌を楽しむだけじゃなくて、いろいろと哲学的に考えるのも楽しいんだね。

みき うん。まー、『スターライトパレード』とかも普通に好きだけどね。

―じゃあ、セカオワで一番好きな歌は?

みき 『天使と悪魔』。いつも朝に聞いてから学校に行くんだー。

―なかなか難しい選曲だね。これは争う人間同士のことを、Fukaseが「なぜ人間は“自分こそ正しい”と主張するんだろう」と疑問視した歌だよね。

みき そうそう。私もやっぱ人のせいにしちゃうから、考えさせられる。

リオ 私はねー、『PLAY』は目覚ましにしてるくらい好き。学校行く前は『銀河街の悪夢』を聞いてテンション上げてる!

―『銀河街の悪夢』ですか! 精神を病んだヒトが死に場所を探して踏切の前まで来て、踏切の音がなって…みたいな歌だよ? これでテンション上がる?

リオ うん。私も夕方まで寝てたいって思う反面、学校に行ける健康な体があるのは幸せだな、とも思うから。

―へー。てか、そもそも学校行く前にテンション上げるっていうのが、私の小学生時代を思い返してもよくわかんないんですけど。

みき だって、学校って長いしつまんないし。テンションはいつもダダ下がりだよね。

リオ うん。ブス達が三代目踊っててウザイし!

―まぁ彼女たちはそれで楽しんでるんだし(苦笑)。でもテンション上げたいなら『Fight music』とかよさそうだけど。全戦全敗だけどガンバるとかって、勇気もやる気も出るんじゃない?

みき 『Fight music』は好きだけど、そこまで学校に対して前向きじゃないし。

―じゃあ、今日は学校の休み時間にナニ歌った?

みき 最近は『マーメイドラプソディー』を覚えてるんだよね。

リオ うん。あれはSaoriちゃんが作詞した歌だし。Saoriちゃん超可愛いし大好き。私はFukaseと、きゃりーぱみゅぱみゅのカップルはあんま好きじゃない。

みき ねー。私もきゃりーとはイヤ。やっぱFukaseとSaoriちゃんにまた付き合ってほしいし、このふたりのがお似合いだと思う!(編集部注・FukaseとSaoriの交際情報はファンに伝わるウワサです)。

リオ ってか、『炎と森のカーニバル』とか、きゃりーとの横浜デートの歌だっていうし、あんま好きじゃない!

みき ねー。なんか、PVもきゃりーに影響されてる感じだよね。それに…。

―きゃりー批判がだいぶエスカレートしてきたので、このへんで…。

小学6年生までも上から目線?でハマる、セカオワの世界観。何よりも“登校前にセカオワを聴いてテンションを上げる”というのが衝撃的だ。自分が小学生の頃にテンションのアゲサゲなんてあったか? それだけ現代の小学生を取り巻くセカイはフクザツなのか…。

明日配信予定の第二弾では、20代からアラフォーの“こじらせ”系ファンの声まで集めるとともに“ドラゲナイ”などネットでの異様なイジられっぷりも合わせてレポートします!

(取材・文・撮影/河合桃子)

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