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 巨額の損失計上先送りが発覚した精密機器メーカー・オリンパス元社長のマイケル・ウッドフォード氏は2011年11月25日、都内の外国特派員協会で記者会見を開き、自身がオリンパスの不正を指摘し、解任されるまでの経緯を語った。また記者から「(オリンパスが)上場廃止になったほうが日本の企業文化を変えていくという意味では強いメッセージになるのでは?」と問われると、「一番重要なのは不正があったということ。訴追され裁判で制裁を受けたほうが、より強いメッセージになると思う」と述べた。

■「子どものように、全員の取締役が手を挙げた」

 今回の会見でウッドフォード氏は、不正を指摘した後、「経営の意思決定に支障をきたす状況」と社長職から解任されたという2011年10月14日の取締役会の様子について詳細に語った。

 前日に「ガバナンスに対する深刻な問題について話し合う」と緊急取締役会開催のメールを受け取ったウッドフォード氏。その時、「自分が解任されるんだな」と思ったという。取締役会が開催される当日。いつもより遅れて9時7分に始まる。当時の菊川剛会長がいつもの自分の席につかないで演台にいく。「今日の取締役会の議題では重大な買収について話し合いをする予定だったが、キャンセルされた」と菊川氏。代わりにウッドフォード氏を代表取締役社長兼CEO(最高経営責任者)の職から解任するという話になっていた。

 その瞬間をウッドフォード氏はこう振り返る。

「これに賛成するか議決を取る時、学校の子どもが元気に手を挙げるように、全員の取締役が挙手したんです――頭まで傾けて勢いよく。深刻なのは、誰も考える時間もなく、この(取締役会の)前に決まっていたこと。取締役会が一つに団結していた。社外取締役もです」

 緊急取締役会は9時15分に終了した。わずか8分の間にウッドフォード氏の解任が決まったのだ。

■上場廃止よりも裁判で制裁を受けた方が強いメッセージになる

 今回の来日以来、「株主に求められれば社長に復帰する」という考えを示しているウッドフォード氏。オリンパスの今後について、株主を中心に懸念されているのは「上場廃止」だ。同社の株式は現在、東京証券取引所の上場基準を満たしているかどうかを審査する「監理銘柄(確認中)」に指定されている。

 この件に関して、ウッドフォード氏は

「上場廃止は起こらないと祈っている。(検察)当局がしっかりと調査すると思う」

とコメント。さらに記者から「(オリンパスが)上場廃止になったほうが(日本の)企業文化を変えていくという意味では強いメッセージになるのでは?」と問われると、

「一番重要なのは不正があったということ。訴追され裁判で制裁を受けたほうが、より強いメッセージになると思う」

と答えた。

◇関連サイト
・[ニコニコ生放送]ウッドフォード氏の社長を解任された取締役会回想から視聴 - 会員登録が必要
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(松本圭司)

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