サーチナ

 タイ高速鉄道計画に新幹線方式を導入することを前提に事業化調査を行うことで日本とタイが覚書を締結したことについて、中国メディアの欧浦鋼網は16日、「東南アジアの高速鉄道市場をめぐって日本と争っていた中国高速鉄道にとっての敗北」であると伝えた。

 記事は、タイの高速鉄道市場は日本と中国が受注を巡って競争を繰り広げていた市場の1つであるとし、14年12月には中国とタイの双方の首相が高速鉄道建設で協力することを確認していたと紹介。

 さらに、同計画では中国が資金を提供する内容だったとしながらも、100億ドル(約1兆2300億円)に達する総工費に対し、中国側の設定した金利が高すぎるとして、タイは日本への接触を開始したと報じた。

 続けて、日本は国内では新幹線を50年以上にわたって運用してきた経験を持つとしながらも、これまで輸出に成功したのは台湾だけだと指摘。安倍首相が近年、日本経済と政治的影響力を強化するため、インフラ輸出の一環として新幹線の売り込みを積極化していると伝え、「日本政府はタイに低利融資を提供する見込み、これが新幹線導入の決め手になった模様」と論じた。

 さらに記事は、中国高速鉄道はこれまで輸出成功例がトルコだけにとどまっていると指摘したほか、中国高速鉄道は「日本の川崎重工やドイツのシーメンスなどから技術を購入し、改良したもの」と主張。また、基幹技術や部品については三菱電機や日立をはじめとする国外の企業から導入していると伝え、「中国高速鉄道のコストは安価だが、技術は依然として他国に依存している」と論じた。

 続けて、50年以上にわたって営業を続けてきた新幹線に対し、中国高速鉄道はたかだか10年程度の経験しかないとし、「技術的な優位は大きくなく、強みは価格だけ」としたうえで、タイは中国高速鉄道の技術が成熟していないことや、基幹技術や基幹部品を他国に依存していることを懸念し、新幹線導入に傾いたとの見方を示した。(編集担当:村山健二)(イメージ写真提供:(C)ymgerman/123RF.COM)

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