ニコニコニュース(オリジナル)

 発生から9ヶ月経った今もなお、被災地に鋭い爪痕を残す東日本大震災。震災は、子供たちから親を奪い、多くの孤児や遺児を生み出した。2011年12月17日、震災孤児の支援活動を行なう、「ズームイン!!朝!」(日本テレビ)でおなじみのアナウンサー・福留功男さんがニコニコ生放送に初出演。現地から届けられた写真やエピソードをもとに「震災孤児・遺児」の実情に迫った。

■震災孤児たちの現状

 厚生労働省の発表によると、2011年10月31日の時点で東日本大震災の震災孤児(両親共に死亡または行方不明の子ども)は240人、震災遺児(両親のどちらかが死亡または行方不明の子ども)は1327人に上る。いずれも1995年の阪神・淡路大震災の68人(震災孤児)、505人(震災遺児)の数を大きく上回り、東日本大震災の被害の大きさを物語っている。

 彼ら震災孤児の受け入れ先はどうなっているのだろうか。東日本大震災では、孤児となった子どものうち、扶養義務がある親族に引き取られた子どもは全体の約38%である91人。残りの149人は知人に引き取られる等(扶養義務のない親族も含む)しているという。阪神・淡路大震災では、孤児のうち約88%が親族に引き取られており、東日本大震災の悲惨さが見てとれる。このデータを見た福留さんは、「やはり自分の身内、例えば親戚に育てられている子も沢山いるんですけれども、身内の方が亡くなったお子さんもずいぶん沢山いるんだと実感させられましたね」と述べ、

「例えばユーザーの皆さんが自分の生活しているすべてが無くなってポツンと自分だけが残った時に、しかも自分と血の繋がりのない人たちの中でポツンととり残された(ことを想像すると)、例えば自分が小学生であったり中学生であったりした時に、どんな気持ちになるだろうと考えたら、とても苦しい」

と心痛な面持ちで語った。

 里親の存在に加えて、震災孤児を支援する上で大切になってくるのが経済的支援だ。厚生労働省が発表した支援額をみると、親族里親制度を利用するとひと月で5万円弱、さらに15歳を迎えた年の年度末までは子ども手当として1万3000円が支給される。この金額について福留さんは、

「十分ではないと思います。だって家も無いんですよ、文房具も今支給がされているけれど自分の思い出のものも何もかもが無くなってしまい、例えば(震災孤児は)0歳から18歳まででも大変なのに、その後の人生を考えると、今どれだけ支援してもこれでもう十分だということはあり得ない。なので、これを皆さんに寄付していただいて、力になっていただきたい」

と、視聴者らに寄付を呼びかけた。

■家族4人の遺骨と暮らす母娘

 福留さんは、福島県南相馬市でアベさん一家にインタビューした時のエピソードを話した。アベさん一家は、東日本大震災で17歳の姉、父親、祖父、そして祖母の家族4人を亡くし、現在は母娘3人が家族の遺骨と共に10疂の部屋で暮らしている。福留さんは、インタビュー時に笑顔になった姉妹の写真を見せ、「『将来何になりたいの?』と聞いた時、唯一笑顔を見せてくれた」と、当時を振り返る。

 また、アベさん一家が暮らす部屋に飾られた17歳の姉の遺影は、プリクラだったと福留さんは語った。「どうしてプリクラの写真なの?」とお母さんに聞くと、「見るのが辛い。死んだ娘の顔を見るのが写真でもとても耐えられない」と答えが返ってきたそうだ。福留さんは一家に話を聞くうち、母娘共に家族を失い大きな心の傷を抱えているにも関わらず、姉妹が一生懸命頑張って涙も見せずお母さんと支えて合っている様子がヒシヒシと伝わってきたと言い、

「これからこのご一家が、このお嬢さんたちが世の中に出ていくまでどうやっていくのか、お母さんの人生がどうなるのかを考えると、何一つ僕の中では答えが返ってこなかった」

と憂慮に耐えない様子で話した。

 震災孤児・遺児たちはいま、親も近所の人々も亡くした孤独の中で健気に頑張っているという。これから彼・彼女たちにどう接し、心の空洞を埋めていくのか、できることは何なのか考えていくべきだろう。現在ニコニコ動画では、震災孤児・遺児たちへの募金活動を行なっている。寄付は「福留功男、震災孤児について考える」の番組ページから行うことができる。

◇関連サイト
・[ニコニコ生放送] 福留功男、震災孤児について考​える - 会員登録が必要
http://live.nicovideo.jp/watch/lv74364887?po=news&ref=news
・[ニコニコ生放送] 「震災孤児・遺児」の現状から視聴 - 会員登録が必要
http://live.nicovideo.jp/watch/lv74364887?po=news&ref=news#0:05:01
・ニコニコ募金 - ニコニコ生放送ヘルプ
http://help.nicovideo.jp/live/2011/03/post-60.html

(中村真里江)

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