ニコニコニュース(オリジナル)

 東京・六本木のニコファーレで2011年12月6日に開催された「第1回ニコニコ学会βシンポジウム」。その反省・展望会が12月27日に開かれた。出席者は反省点を挙げたほか、シンポジウムで募集される「発表の内容・レベル」などについて意見を交換した。

 ニコニコ学会βシンポジウムは、「ユーザー参加型研究」の価値を追求する「ニコニコ研究会」が主催。プロ・アマを問わない様々な研究発表やトークセッションなどを催す。第1回の研究発表では、ロボットの操縦を研究する吉崎航氏による、変な姿勢でも倒れないロボット操縦システム「V-sido(ぶしどー)」が「野生の研究者大賞」を受賞した。

 反省会冒頭、同シンポジウムの感想・反省点として

「良かったのは(研究発表の各自の持ち時間が3分という)スピード感だ」(慶應義塾大学・稲見昌彦氏)
「コメントと会場のプレゼンとが一体で素晴らしかった。会場で見ると皆さんが盛り上がっているほどインタラクションできない。非対称(な状況)が生じている。今後何とかできればと感じた」(東京大学・豊田正史氏)
「新しい形の祭りができた。懇親会で『ただならぬことが起きている』と思って来た人が結構いた。オンラインとオフラインがミックスした魅力が出ていた」(慶應義塾大学・中西泰人氏)

などの声が上がり、産業技術総合研究所の江渡浩一郎氏が「次回への期待が膨らむとともに責任を感じる」とまとめた。

■「何でもあり」を学会的に発表する面白さ

 反省会後半では、2012年4月28日、29日に予定している次回のシンポジウムに向けて具体的な改善点などが議論された。出席者からは「口頭の発表とともにポスター発表をする」「研究発表の時間を3分から『発表3分+質疑応答2分』に変更しては?」「『サイエンス系』『ロボット部門』などカテゴリーごとに座長兼世話人をつけて、自薦と他薦で各カテゴリー3~10人で発表する」「座長はエントリー制にする」「年齢カテゴリーを設けては?」など様々な意見交換がなされた。

 また、シンポジウムで募集される「発表の内容・レベル」も議題にのぼった。アカデミック・リソース・ガイドの岡本真氏は、「『あまり高度なものを発表しないといけない印象を持たれる必要はない』と(ここにいる出席者)全員が多分思っていると思うが、募集する内容・レベルをどう考えるか」と問題を提起した。

 この岡本氏の発言を受けて、みずほ情報総研の吉川日出行氏は「わりとカオスになるのがニコニコ動画などのネットコミュニティの良いところ。レベルについても、公序良俗に反するものは禁止だけど、それ以外はまずいいのかな」と話した。ありらいおん氏も「同感だ」とした上で、

「敷居は下げられる範囲で下げた方がいい。内容に関しては、審査というか、『面白ければいいだろう』というのが正直な感想だ。『これ研究じゃないんじゃないか』や『これニコニコ関係ないんじゃないか』があってもいい。『ポーションを煮詰めて飲んでみた』でも研究だと思う。ある意味では、何でもありの空間。それをあくまで学会的なフォーマットで発表することの面白さを考えたい」

と述べていた。

◇関連サイト
・[ニコニコ生放送]次回シンポジウムについての議論から視聴 - 会員登録が必要
http://live.nicovideo.jp/watch/lv75187446?po=news&ref=news#13:33
・[ニコニコ生放送]吉崎航さんの「V-sido(ロボット)」発表から視聴 - 会員登録が必
http://live.nicovideo.jp/watch/lv72478844?po=news&ref=news#6:52:57
・ニコニコ学会β - オフィシャルサイト
http://niconicogakkai.jp/

(大塚千春)

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