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7月30日に開かれたソフトバンクの法人向けイベント「SoftBank World 2015」で、孫正義社長は次のように発表した。

「月給5.5万円のペッパーを、みなさんのところへ派遣したいと思います」

6月に一般発売した人型ロボット「ペッパー」を、法人向けに月額5.5万円でレンタルするという。契約は36か月、計198万円だ。テレビ東京は同日放送の「ワールドビジネスサテライト」で、急成長するロボット産業の話題を採りあげた。

孫社長「24時間でも働きます」とにこやかに説明

ペッパーのレンタル事業は、まずは受付やフロア案内、接客などでの利用を想定。孫社長は「しかもペッパーは残業大歓迎です。24時間でも働きます」と、にこやかに説明。ペッパーも片手を上げて「これは、ジャーン! 接客革命です!」と可愛らしい声でアピールした。

新機能として、ペッパーが自己学習する「ディープランニング」が搭載されるとのこと。これまではすべての動きをプログラミングしなければならなかったが、「ペッパーは自分で見て、聞いて、触れて学習していくわけです」と孫社長は力強く話した。

ロボットは今後急速に普及すると見られており、経済産業省の予測では2020年には2.9兆円、2035年には9.7兆円に市場が広がるとしている。特に伸びると予想されているのは、ペッパーのようにサービス分野で活躍するロボットだ。

孫社長は、「今から30年後には、私はロボットの数が地球上の人口を超えると思っています」と確信を持った口調で語った。

その他、アンドロイド研究の第一人者、大阪大学の石黒浩特別教授らの研究チームが開発した「テレノイド」は、あえてリアルさをなくした簡単な人形風のロボットで、来年にも高齢者施設などに貸し出しを始める予定だ。

ロボットの可能性は「投資の相談」にまで広がる

番組コメンテーターでみずほ総研チーフエコノミスト高田創氏によれば、みずほ銀行にも現在ペッパーを店頭に置いているとのこと。接客をしてくれるペッパーを、高田氏は「私も遊んできました。可愛いんですよね」と笑い、入社式もしたことを明かした。

銀行で採用するねらいのひとつは店頭での誘導だが、今後はもっと進化をして、投資の相談やコンサルティング的な仕事をする可能性もあるという。高田氏はキーワードとして、Finance(金融)とTechnology(科学技術)の接点の領域を語った。

「金融と科学技術が組み合わさったものを『Fin Tech(フィンテック)』と呼ぶが、そのひとつの動きの先駆けだと思います」

月額レンタル5.5万円は法人向けとしては破格の安さだ。店舗や公共施設などさまざまな場所でペッパーに出会えれば、親しみが深まり宣伝効果も増す。製造業ではすでにロボットが活躍しているが、「接客革命」は人間の仕事をどこまで奪うのだろう。そして仕事を奪われた人間は、幸せになれるのだろうか?(ライター:okei)

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