人の悪口を言う人の9つの心理
新刊JPニュース

 何か嫌なことがあったり、失敗した時、いけないことだと思いつつも、つい人の悪口を言いたくなるものです。これは私たちだけでなく、歴史上の偉人ですらそうだったようで、教育者として知られる新渡戸稲造ですら、著書『修養』のなかで、「子供時代から、僕は人に会うと、すぐにその人の欠点を発見する性癖があった」と記しています。
 私たちはなぜ、どういった目的で悪口を言ってしまうのでしょうか。今回は新渡戸稲造の名著の粋を集めた『運命を拓きゆく者へ』(実業之日本社/刊)より、悪口を言う人の9つの心理を紹介します。

1.冗談として
 言っている本人には悪気はなくても、軽い気持ちで言った言葉が、聞く人にとっては嫌味に聞こえ、誤解されるということがあります。相手がその冗談を理解できるかどうかわかりませんので、冗談で言う悪口だとしても、相手のことを考えてから言うようにしましょう。

2.性格の違いから
 世の中には、どう努力しても分かり合えない人や、性格が違いすぎるために短所ばかりが目についてしまう人がいます。そうなると、どうしてもその人の悪口を言いたくなってしまいますが、たとえばその人と一緒に働いているとしたら、性格が合わないからといって排除することはできませんし、むしろそういう人と交わり、協力し合うほうが、仕事をするうえでも有益だと新渡戸は語っています。性格が違うということは、自分に持っていないものを持っている可能性も高いのです。

3.主義の違いから
 主義の違いによって悪口が生まれることもあります。これは性格の違いとはまた別のものです。性格が違っていても主義が同じなら調和することも可能ですが、性格が似ていても主義が違っていると、敵同士のように憎み合う状況が生まれます。これは、政治や宗教の世界で多々目にすることです。

4.社会をよくするために
 たとえば宗教家や教育者など、立場によっては社会をよくするためという考えから他人の短所を暴く人がいます。しかし、実際には純粋に社会のためを思ってではなく、いたずらに人の秘密を暴いたり、ささいなことを大きく言ったりしているのを目にすることもあります。

5.負け犬の遠吠えとして
 新渡戸は、人が他人の悪口を言うことには動物的な理由があるような気がすると述べています。相手が自分より上にいて、自分の名誉を傷つける心配がある場合、相手を自分から遠ざけようとする心理が働くというのです。これは、弱い犬が強そうな犬を見ると、吠えたり唸ったりするのと同じ心理だといいます。

6.他と比較するゆえに
 自分と他人を比較することで生まれる悪口もあります。たとえば、「Aって奴は○○だな」という悪口は、往々にして自分との比較から出てくるものです。こういった悪口を言う人は自己弁護の気持ちが強かったり、自分を完全なものと見なして他人をはかっていることが多いため、第三者から見ると滑稽に映ってしまいます。

7.利益を得るために
 悪口の中で最も卑しいのは、それによって自分が利益を得るための悪口だと、新渡戸はいいます。一部の新聞や雑誌などが、部数獲得のために他人の悪口まがいの噂話を掲載するのもこれにあたります。

8.人を倒すための悪口
 人が倒れるのを見て喜ぶための悪口も、金銭的な利益を得るための悪口と同様、性質の悪いものです。評判のいい人や社会的に認められている人たちに対してケチをつけたがる傾向は、多かれ少なかれどんな人にも備わっているものです。

9.自分が取って変わるために
 ただ、人を倒すだけではなく、その位置に自分が取って代わる悪口もありますが、これも金銭を得るための悪口と大差がありません。
 こういった悪口も、私たちの社会でよく囁かれています。政治の世界では特に顕著ですね。

 本書は、自分を磨き高めながら目標に向かって生きる人が勇気を得られるような新渡戸の言葉が掲載されています。この一年を充実したものにするためにも、本書を読んで自分の心を整えてみてはいかがでしょうか。
(新刊JP編集部)

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