■「ニコ動の視聴者が『面白い将棋』だと思うことが勝利」
ニコニコ動画・亀松記者: ニコニコ生放送では今回の対局の中継をして、非常に多くの将棋ファンが見守りました。あと原宿のサテライトスタジオではパブリックビューイングの形で見ていただいたのですが、そこには人が入りきれないほど来て対局を見ていました。年齢が高い人も非常に多く見に来て、今日の対戦に注目をしていたのですが、そのような中継を見ていた人に対して、何か一言ありますでしょうか。
米長: 今日の対局の主催者がニコニコ動画と中央公論新社の2社なのですが、やはり一番大事なことは対局をするときの本当の勝者は誰かということ。私はニコニコ動画を見てくださった方が「いい勝負だったな」「面白い将棋だったな」と思うことが一番の勝利だと思っているのです。ですから、そういうふうなことが一番大事なことだろうと思うのですね。
この間も私ワンマンショーのようなものがあったのですね。その時も横にずっと文字が流れてきますけれども、私は1時間横に流れたその文字、双方向性のやりとりをし、お客様のアンケートは「良かった」が90.8%、「まあ良かった」が7.8%、2つあわせると98%以上の人が「良かった」と。それが一番大事なこと。ニコニコ動画を見ていた人たちが、この将棋の一番の勝利者となっていればいいと思っているのですね。
フリー・トムラ記者: 昨年から自宅でボンクラーズを研究して、何局もやったと思います。今日のボンクラーズはそれよりもさらにスペックが高いマシンに仕上がっていたかと思うのですが、自宅で研究していたときと今日のボンクラーズとで、違いのようなものを感じたことはありましたか。
米長: 正直言ってほとんど変わっていないというとおかしいのですけれども、私には違いがわからなかったですね。ですから、おそらく1秒間に100万手読んでも、500万手でも、あるいは2000万手読んでも、プロとコンピュータソフトの戦いにおいては、あまり関係が無いことだろうと思う。つまり、1秒間に100万手、200万手読んでいる時点で、正直言ってプロが絶対に敵わない部分。
例えば、詰め将棋を解くスピードであるとか。私が1時間考えるものをコンピュータは1秒とか、そういうふうにはっきりと人間が絶対に敵わないというところがある。逆にコンピュータが人間には勝てない部分があって。ここまで来ますと1秒間に5000万手読んでもあまり関係が無いことなのですね。
ですから、プロがコンピュータよりも強いところは何か、弱いところは何かということを、プロ側が認識して指すかどうかが非常に大きなことです。
(了)
◇関連サイト
・[ニコニコ生放送]将棋電王戦後、米長永世棋聖の会見から視聴 - 会員登録が必要
http://live.nicovideo.jp/watch/lv73267631?po=news&ref=news#8:26:40
(丹羽一臣)














