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 お魚らいふ・コーディネーターで東京海洋大学客員准教授のさかなクンは2012年1月13日、BSジャパン『勝間和代#デキビジ』の収録に出演し、自身のユニークなキャラクターを形成した背景について語った。また、司会を務めた勝間和代氏が「さかなクンさん」と呼んだほうがいいか確認すると、さかなクンは「さかなクンでお願い致します」と笑顔で答えた。

 さかなクンと言えば、高校在学時に出演したテレビ東京系のバラエティ番組『TVチャンピオン』の「全国魚通選手権」での5連覇に始まり、2010年には絶滅したとされていた淡水魚クニマスを発見するなど、数々の"偉業"を成し遂げた魚マスターだ。また、魚に関する豊富な知識と明るいキャラクターで老若男女問わず多くの人に愛されるキャラクターでもある。

■さかなクンの下積み時代

 そんなさかなクンだが、順風満帆ではない時期もあったようだ。魚に夢中になりすぎて子どもの頃からの憧れであった東京水産大学(現・東京海洋大学)の受験に失敗したり、入学した専門学校では水産科が廃止されていたり。その後、さまざまな魚関係の仕事をしながら模索期間を経験した。

 転機は、寿司屋で働いていた時だ。店内に魚の絵を描く機会を与えられ、それが評判を呼び、他の店でも描くようになった。しばらくすると、あるテレビのドキュメンタリー番組に出演することになった。さらに、その番組を見ていた現在所属する事務所の会長がさかなクンに興味を持ち、水族館での絵の展示などをサポートしてくれるようになったという。そのような下積み時代があるからこそ、魚の絵を描く際には

「ヒレの1本も間違ってはいけない。鱗(うろこ)の1枚も間違えずに描こう」

と心掛けているという。

■クニマスの発見

 さかなクンの真摯な姿勢は、絶滅したとされていたクニマスの発見にも繋がった。さかなクンは、京都大学が所蔵しているクニマスの標本を元にクニマスの絵を描く機会を得たが、70年以上前のものだったため鱗やヒレの細部や輝きが分からなくなっていた。そこで同大学の中坊徹次教授の「仲間であるヒメマスを見てはどうか」とのアドバイスを元にヒメマスを取り寄せた。

 ところが、取り寄せたマスは黒っぽく、ヒメマスとは思えない。また尾びれと背びれに傷や欠損がある。これは産卵床(産卵のための場所で尾を振って砂利をならして作る)を作ったためと考えられるが、ヒメマスの産卵期は秋であり、取り寄せた3月に傷が付いているのは腑に落ちない。ここで年中産卵をしていたクニマスの話を思い出し、もしかしてクニマスではないかと中坊教授の確認を仰いだところ発見に繋がったという。

 このエピソードに、勝間氏も「準備と興味があるから気付くわけですね」と大賞賛。勝間氏はさらに

「さかなクンの話を聞いていると、『純粋に夢を追うなんてバカらしい』と思う方がバカらしい。しっかりそれをやっていくと応援団やさまざまな偶然が良い方向に動いて(夢が)叶うべくして叶うような感じがする」

と分析した。勝間氏によれば、最近の研究では「成功すると楽しいではなく、楽しんでいるから成功する」というデータもあるという。これには、さかなクンも実際そう感じているといい、「一生懸命であったり、楽しんでいたり、無我夢中でやっているとどんどん嬉しい循環で(回ってくる)」と答えた。

■さかなクン"敬称問題"

 2010年12月にNHK広報局のツイッターアカウントが「さかなクンさんを、さかなクンとお呼びしてしまいました。たいへんな失礼をいたしました。申しわけありません。お詫びして訂正いたします」と謝罪するなど、ネット上で議論を呼んだ「さかなクン敬称問題」。勝間氏が番組冒頭で「"さかなクンさん"とお呼びしたほうがいいのか、『さん』を付けなくてもいいのか」と確認したところ、さかなクンは

「さかなクンでお願い致します」

と返答した。とはいえ、番組後半の質問コーナーで松丸友紀アナがやはり「さかなクンさん」と呼んでしまう場面もあった。その功績のために敬称を付ける人は今後も続くかもしれない。

◇関連サイト
・[ニコニコ生放送] さかなクンが下積み時代を語る部分から視聴 - 会員登録が必要
http://live.nicovideo.jp/watch/lv76600610?po=news&ref=news#47:29
・[ニコニコ生放送] 「さかなクンさんと呼ぶべきか」から視聴 - 会員登録が必要
http://live.nicovideo.jp/watch/lv76600610?po=news&ref=news#26:30
・BS JAPAN「勝間和代♯デキビジ」 - 公式サイト
http://www.bs-j.co.jp/dekibiz/
・さかなクンオフィシャルHP
http://www.sakanakun.com/

(大塚千春)

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