ニコニコニュース オリジナル

 橋下徹大阪市長は2012年1月28日、ジャーナリストの田原総一朗氏が司会を務める討論番組『朝まで生テレビ!』(テレビ朝日系列)に登場。政治家や大学教授らと議論を行った。番組でまた、帝塚山学院大学の薬師院仁志教授らが橋下氏に対しマニフェスト違反を指摘する場面があったものの、ネット上では「本質的な議論をしろよ」など建設的な議論を求める声が見られた。

 番組の前半、議論が白熱したのは、昨年11月の大阪市長選における橋下市長の選挙手法についてだった。共産党の山下芳生参院議員は、市長選当時、橋下陣営から頒布されたビラに

「大阪市をバラバラにしません」
「大阪市は潰しません」

と記されていたことを根拠に、「大阪都構想」実現によって大阪市が解体されるという"矛盾"を指摘。山下議員は「選挙の冒涜だ」と橋下市長批判を展開した。

 帝塚山学院大学の薬師院教授は、住民で区長を選ぶ「公選制」をマニフェストとして橋下市長が掲げていることに矛盾点があると指摘。現状では、大阪市が区長を専任する「公募制」を採用しており、マニフェストと辻褄が合わないのではないかと何度も顔を赤らめながら訴えていた。

 一方で、橋下市長から「では、大阪をどう変えたいのか」と切り返されると、薬師院氏は「そんなことは聞いていない」「わからない」と答え、議論が噛み合わない場面が多く見られた。ネット上でも、「結局議論になってなかったな」「本質的な議論をしろよ」「ちゃんと大阪のことを考えてください」のように建設的な議論を求める声が上がっていた。

■「大阪都構想」で行政区間の税収格差が発生?

 山下議員や薬師院教授らによる批判は、橋下市長の選挙手法に対してであり、「大阪都構想」への直接の批判ではない。では「大阪都構想」実現で、住民や行政にとって、どのような問題が懸念されるのだろうか。

 「大阪都構想」に対する直接的な批判を行なったのは、大阪市会の柳本市議だ。柳本市議は、「大阪都構想」で大阪市が複数の行政区に分割され税収が多い区と少ない区ができ、格差が生じるのではないかとの懸念を示した。その上で、こうした行政区間の税収の差を是正するための財政調整についても、「その仕組みもいまいち分からない」と橋下市長に疑問を呈した。これに対し、橋下市長は

「(大阪市の)260万人全体で決定しなくてもいいのではないか、というのが僕らの考え方。市長をやれば分かる。260万の都市で住民の顔が見えない。路地裏がどうなっているのか、公園がどのような状況になっているのか全く分からない。基礎自治体の仕事ができない」

と「大阪都構想」の重要性を強調しつつも、明確な答えは避けた。柳本市議は食い下がり、「複数の特別自治区になった時に行政コストは上がらないのか?」と質問を重ねた。

 この質問を受けた橋下市長は、「制度設計はこれから詰めていく。財源がどうなるのか、権限はどうなるのか。大阪市が受けている交付税や税収によって十分にまかなえるという一定の結論は出ている」と述べたが、具体的な回答は再び避けた。

◇関連サイト
・「朝まで生テレビ!」 - テレビ朝日
http://www.tv-asahi.co.jp/asanama/

(松本圭司)

全文を表示