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pic.jpg 57.6%――厚生労働省の発表によると、2010年10月1日時点での大学4年生の就職内定率は過去最低の数値となった。男女別に見ると、男子が前年比3.8ポイント減の59.5%なのに対し、女子は6.3ポイント減の55.3%と、女子の苦戦が明らかとなっている。大学3年生の「就活」もいよいよ本格化する中、女子大生たちは何を考え、どう動いているのか。

 「雇用機会均等なんて嘘ですよね」。そう言って溜め息をつくのは、慶應義塾大学3年生の別府千明さん(21)=仮名=。「外資系はそうでもないようですが、日系の大企業は女子を腰掛OLぐらいにしか思っていないのではと感じます」。

 実際に、別府さんが志望している大手企業は、昨年、女子の総合職を採用していない。逆に、女子の総合職を多く採用しているところでは、産休や育休が取り辛い雰囲気があるのだという。こういう情報は「OB訪問」などを通じ、社会人や内定者の「生の声」として彼女たち就活生へと伝えられていく。厳しい現実を前に諦めてしまう人も多いそうだが、別府さんは「どうせ女子だから無理と決めて、男子多勢の職種に応募しないのはもったいない」と主張する。

 別府さんは8月から「就活」を開始。これまでに20社前後のインターンと40社以上の説明会をこなしている。エントリー数は120を超えているが、学業も疎かにしたくないと可能な限り大学の授業にも出席しており、最近は睡眠も十分に取れない日が続いているという。

■「『性別』の欄をなくして」

 現在、「会社説明会」では多くの企業が現場で働いている女子社員や産休・育休取得者に講演させるなどして「女性の働きやすさ」について話す時間を設けている。しかし、どこまでが本音で、どこまでが建前なのかを判断するのは難しい。説明会は「未来のお客様」に対するイメージ戦略の場としての側面もあるからだ。

 ある説明会では、総合職女子の割合を3割にするという発言があったという。出産による離職リスクなどがあるだけに、企業側からすれば「女性に優しい」というアピールのつもりなのだろうし、他社との比較からは充分に「優良企業」と言える。だが一方で、本当に雇用機会が均等ならば男女別の目標は立てられないのではないかという疑問もある。

 「能力順で採用されて、その結果として女子が何割というのなら納得できるんですが...。もういっそ、ES(エントリーシート)から『性別』の欄をなくして欲しいです」

 働くことを希望する女子大生の間では、そういう悲痛な叫びが出ている。


【関連サイト】
平成22年度大学等卒業予定者の就職内定状況調査(平成22年10月1日現在)について 報道発表資料

(野吟りん)

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