なぜスカートをはくのは女性ばかりなのか?専門家に聞いてみた
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2月9日は日本ファッション教育振興協会及び全国服飾学校協会等が語呂合わせから定めた「服の日」。服といえばズボンも着用する女性と違い、男性のスカート姿はあまり見ない。なぜスカートをはくのは女性ばかりなのか? もちろん民族や文化によってはスカートをはく男性もいるが、それも一部であり、大半の男性が着ているのはズボンである。なぜなのか。気になったので服飾文化史が専門である文化学園大学の北方晴子准教授に、その歴史とともに尋ねてみた。

■かつては男性もスカートを着用していた

「スカートの歴史はとても古く、原始的な円筒形のスカートは古代エジプト時代から存在しています。その頃は、男性も女性もスカート形式のものをはいていました。したがって、女性はその時からずっとスカートをはいているということになります」(北方さん)

そもそも服の起源がスカートだったので、男女ともに着用していたのだ。この後、どのようにして女性だけがスカートをはくようになったのだろうか。

「中世になると半ズボンが登場し、男性に好まれ一般に普及しました。14世紀後半を舞台としたフランス映画などでその様子を見ることができます。その一方で女性は、その頃からダーツや切り替えの入った立体的なスカートをはくようになりました。まだ、ひざ丈のスカートすら存在していない時代です」(北方さん)

女性だけがスカートをはいているというよりは、男性がスカートをはかなくなったということなのだ。次に、今のようなスカートが登場するまでの歴史を聞いてみた。

■20世紀以降スカートは目まぐるしく変化

「1920年代、第一次世界大戦の頃からスカートは短くなります。戦争が終わって女性の意識に変化が生じ、働く女性が多く出てきたことによってひざ丈スカートが広がりました。その後、1960年代にミニスカートが登場します。ストリートスタイルが出はじめた時期で、若い女性たちからミニスカートが支持されました。ベビーブームの影響から、若者も多く、また注目されていた時代背景も影響したと言えます。続く1970年代には、再びロングスカートが流行しはじめます。70年代はさまざまな流行があり、ミニやひざ丈、セミロングといった流れの中で、長いスカートが流行ったこともありました。そして80年代のバブル経済の時代に、再びミニスカートが登場しました」(北方さん)

中世以降、スカートの丈が短くなるまでに数百年の時間を要していた。それに比べると、近代になってからはめざましく流行が変化しているのがわかる。

「スカート丈の長さには社会性が関係しています。時代によって女性の行動範囲が広がったことや、身体に対する意識が変わってきていることが影響していると考えられます」(北方さん)

スカートの丈の長さに時代性が反映されていることを考えると、その変遷を理解することで歴史の理解も深まるかもしれない。

「教えて!goo」では、「女性に質問です。スカートをはいていて困ることはありますか?」ということでみんなの意見を募集中だ。

●専門家プロフィール:北方 晴子
文化学園大学 服飾文化史 准教授。文化学園大学は、東京都渋谷区代々木に本部を置く日本の私立大学で1964年に創立。ファッション分野が中心の大学。併設校に文化学園大学短期大学部がある。

教えて!goo スタッフ(Oshiete Staff)

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