『パズドラクロス』公式サイトより。
おたぽる

 19日、大人気スマホゲーム『パズル&ドラゴンズ』(以下、『パズドラ』)などで知られるガンホーが、『パズドラ』の新作『パズドラクロス』を7月28日にニンテンドー3DSで発売することを発表した。また、それにともない『パズドラクロス』のマンガを4月より『コロコロコミック』(小学館)で連載開始、7月にはアニメ放送(テレビ東京系)、そして夏にはタカラトミーより関連玩具発売、という多面展開を行うことを明かした。

 小さな子どもをターゲットにしたメディア展開に「子どもまで巻き込むな」「とうとう小学生を狙いはじめたか」「パズドラは小さな子ども向けではない。イベント毎に石を170個使うため大人の遊びである」と、おそらく課金勢と思われるゲームファンからは批判の声が多く上がった。小さなお子さんを持つ家庭では「息子が成長する前に妖怪ウォッチ廃れろ!と願っていたけど……。パズドラ流行られたら困るわ」と切実な声も。

 ガンホーは2012年の『パズドラ』配信以来、業績は右肩上がりで急激な成長を遂げてきた。そして16年には『パズドラ』ダウンロード数4,000万突破という輝かしい記録を打ち立てたのだが、その記録とは裏腹に、2015年12月期の決算は、ガンホーは『パズドラ』配信以来初の減収減益となってしまっていた。

 4,000万ダウンロードという数字は輝かしい反面、顧客の飽和状態を意味している。『パズドラ』は元々スマホ向けのゲームであり、そのためおのずとターゲットもスマホを持つ年代=主に中学生、高校生以上向けに広告が打たれてきた。しかし、今回ガンホーは今まで触れてこなかった年代、キッズ層を新たなターゲットにして、新規の顧客獲得を目指すという戦略を打ち出してきている。

 ガンホーの森下社長は「小さな子どもに認識されることが、やがて将来の顧客につながる」と語っているが、一部のスマホゲームでの課金が話題になっていることもあり、多くのネット民による忖度を加速させてしまったようだ。

 また、キッズ向けとして時代時代に合わせてさまざまなタイトルや玩具が作られるが、ヒットとなる作品はさほど多くないし、ロングセラーとなると、1996年の『ポケモン』や2004年の『プリキュア』などさらに少なくなる。それだけ子どもは冷めやすいし、すぐに成長して卒業してしまうし、長期的なヒットコンテンツを立ち上げるのは困難なのだ。

 かねてより森下社長は『パズドラ』の長期的な展望を口にしてきており、いつかは任天堂を超えるという野望も明かしている。そのためには今回の子ども向けのマーケティングは必要不可欠と言えなくもないが、『パスドラ』は見事、子ども人気を定着させられるのか、それともこれが崩壊の第一歩となってしまうのか。子どもの顔色を伺いながら注目していきたい。

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