プレジデントオンライン

「中高英語をざっと学び直して、仕事やプライベートで基本的な英語を使いこなしたい」。それなら、何冊もの分厚いテキストで勉強し直す必要はない。たった7日間で、簡単に思い出す方法がある。

■動詞がとっさに頭に思い浮かびますか?

皆さん、「コレ、ください」「地下鉄に乗ろう」と英語で話せますか? 「コレ、ください」は「I'll take this.」。「地下鉄に乗ろう」は、「Let's take the subway.」です。「コレ」や「地下鉄」は英語で言えても、「ください」「乗ろう」は言えなかったのではないでしょうか。

とっさに動詞が出てこないのは、日本の英語教育が、日本語と英語を1対1で対応させていく方法を取ってきたから。たとえば、学校教育では「put」は「~を入れる」「~を置く」「~を記入する」といった1対1の覚え方をさせます。すると社会人になったときに、「カバンに財布を入れておくね」を英語にしたくても、「I'll ○○ your wallet in your bag.」までは何とかつくれても、○○に「put」を使うことができず、結局英語で表現できないままなのです。

先ほどの「take」や「put」は「基本動詞」といわれるものです。この基本動詞は、1対1で複数の日本語訳を覚えるのではなく、たった1つの「基本イメージ」を覚えることが重要です。「put」なら「動かして、あるところに位置させる」、「take」なら「つかんで運ぶ」というのが正しいイメージ。

基本動詞で重要なのは、「get」「have」「take」「put」「make」「come」「go」「give」「run」「be」の10語になります。どれも中学校で習ったものですが、この10語を使うだけで、たとえば591ものフレーズを使えることができ、日常やビジネスでさまざまな表現ができるようになります。

じつは英語を手っ取り早く上達させるカギは、基本動詞の基本イメージをつかんでしまうこと。「基本動詞10語」を軸にした復習法では、膨大な単語や熟語といったボキャブラリー一切を脇に置き、最小限の文法知識に絞って、中高英語を最短で思い出す方法に特化します。

■7日間で思い出す復習プログラム

まず、書店で中高英語の基礎を1冊にまとめた参考書を買ってください。ポイントは、できるかぎり薄い本にすることです。なぜならたった7日間で文法を学び直すための教材だからです。

<1日目:中高の文法全体を概観する>

1日目は、用意した薄い参考書をザッと読みます。1ページあたり30秒程度にして、2時間ぐらいで読了します。このような速いスピードで読むと、文法の記述に目を通すだけで精一杯になり、そのページに登場する単語や熟語を覚えることは無理になりますが、それでいいのです。

たとえば、参考書に「Water boils at 100 degrees centigrade.(水は摂氏100度で沸騰する)」という英文が書いてあったとします。この場合、「degrees centigrade」が「摂氏温度」だとまで覚えずにスルーしてしまう。

「普遍的な話だから現在形。主語の『Water』は『不可算名詞』だから、『三単現=主語が三人称の単数で、現在形の文』という文法が適用されて、動詞の後ろに 『s』 がつくんだったな」という昔習った基本的なルールだけを思い返すのが目的です。

中高英語を手っ取り早く思い返すなら、まずは「動詞の過去形には『ed』をつける」のような基本的なルールを思い出すことだけにとどめておくのです。

<2日目:文法の基本のまとめを読む>

中高時代に習った文法に「複数形のつくり方」「不規則変化の動詞」「比較級『er』や最上級『est』のつけ方」といったルールがあります。参考書にはそうしたルールが暗記事項として1カ所にまとめられていますから、2日目はそこに絞って読んで思い出します。ただ、「思い出せるものを思い出す」くらいの軽い気持ちで大丈夫。

<3日目以降:基本動詞で英作文をする>

手元にある市販の参考書は、文法ごとに目次が立てられています。3日目以降は、「基本動詞10語」を使って、参考書の目次にある文法ごとに、英文をつくります。この英作文をすることで、日常で使える英語がしっかり身につきます。

たとえば「三単現のs」という文法を「run」で英作文するなら、「He runs a publishing company.(彼は出版社を経営しています)」とつくってみる。また、「未来形」という文法を「put」でつくるなら、「I'll put your wallet in your bag.(カバンに財布を入れておくね)」とつくる。

この作業をする際に必須なのは、10語の基本イメージをマスターしておくこと。そのうえで、英和辞典や英英辞典を参考にしながら、基本動詞10語を使ったさまざまな動詞表現を使い、英作文をつくります。

基本動詞10語を使って紙に書いた英作文は、実際に発音してみましょう。7日目には、もう一度、ざっと参考書を読み直してみてください。基本動詞10語を使って大量の英文をつくったあとであれば、驚くほどすんなりと文法が頭に入ってくるはずです。

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わかりやすい英語学習書著者 石崎秀穂
神戸大学卒業。「究極のわかりやすさ」の理念のもと、英語解説書を中心にさまざまな書籍の執筆を手がける。著書に『基本にカエル英語の本』『もう一度中学英語』、『たった10語で話せる!大人のための中学英語』(共著)など多数。

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