日刊SPA!

 ハリウッドセレブや成功者に続けと言わんばかりに、巷には意味不明な横文字の健康法が溢れる昨今。そうした「意識高い系」健康法にハマる健康オタクたちに残念なお知らせを発表する。

◆意識高い系健康オタクの痛々しさを経験者が語る

 月間100万PVを誇るアンチエイジングブログ「パレオな男」の管理人であり、自身もさまざまな健康法に挑戦してきたYu Suzuki氏は、残念な健康オタクは4種類に分類できると話す。

「ひとつは情弱系。テレビやブログなどの不確かな情報にすぐ感化されハヤりの健康法に飛びつきますが、積極的に根拠やメカニズムなどを調べることはせず、すぐに飽きてしまうのが特徴です。納豆にダイエット効果があると聞いたらスーパーに飛んでいって買い占めてしまうような人々が該当します。

 次に、ヤマ師系。彼らは仕事や生活に不満がありつつも努力をするのが嫌いな人々。『この健康法を行えば人生が開けるのでは』とワンチャンにかけて次から次へと試していくのは宝くじを買う心理と似ています。

 そして、自己愛系。自己顕示欲と情報感度が高い一方、知性はお世辞にも高いとは言えず、藤原紀香やミランダ・カーのような健康法や美容法の広告塔を信奉し、ジュースクレンズやファスティングなどの一見お洒落な健康法を嗜む自分をSNSで公開することが至上の喜びです。

 最後にライフハック系。中二病的な好奇心で自分がパワーアップしていくことに喜びを感じており、勉強も好きなので、やがて多くの健康法は無意味であることに気づき、“残念な健康オタク”から卒業していくのはこのタイプです」

 氏もかつてはライフハック系に属し、幼年期からオカルト誌『ムー』で紹介される「頭が良くなるレコード」などを買い漁っていたという。実際に現在でも「私が健康を追求する心理はオカルトを追求するそれと同じ」と語る。

 事実、この4タイプに共通するのはオカルトを妄信するのに似た、ある種の信仰心だという。

「根拠のない健康法を行うのは、幸福になれるという触れ込みの壺や絵画を買うのと本質的に同じです。そう考えてみれば健康法も宗教も同根に見える。イスラム教で豚を食べないのは衛生面の意味もありますし、聖書にも『手はよく洗え』など、健康にまつわる記述が頻繁に出てきます。昨今の“意識高い系”健康法は形を変えた新興宗教なのかもしれませんね」

 そうした健康オタクの、周囲に無根拠な健康法を布教して回る習性はウザいだけでなく、健康を害する危険もある。

「基本的に、ポジティブに健康法をゴリ押ししてくる人は疑うべき。そのほとんどは過去に存在したメソッドの名前を変え、見せ方を変えたパッケージ商法ですからね」

 自身も過去に痛い失敗を繰り返した経験から、現在は論文等でエビデンスを収集したものだけを試し、ブログも日記代わりのスタンスで楽しんでいるというSuzuki氏。これが、ある種の理想的な健康オタク像なのかもしれない。

◆意識高いヤツの4タイプ

<情弱系>
テレビなどで紹介されるハヤりものにすぐに飛びつく。情報はすべて受け売りで飽きも早い。冷蔵庫の隅にはカリブ海ヨーグルトや干からびたアサイーが転がっている

<ヤマ師系>
ワンチャンで人生が変わることを夢見て日々さまざまな健康法に挑戦する。自分が行っていない健康法を見下しつつ、自分の健康法は無根拠に信奉する傾向がある

<自己愛系>
「こんな最新の健康法を知っている私を見て」という虚栄心が行動原理。藤原紀香などを教祖に次から次へと美容系健康法を試し、自撮り写真をSNSにアップする

<ライフハック系>
中二病的な好奇心が旺盛で、「パワーアップ」という単語に憧れ、淡々と怪しげな健康法に手を出す人々。「人生が変わる」が標語だが人生における哲学は希薄

【Yu Suziki氏】
編集者、ライター、NASM(R)公認パーソナルトレーナー。あまりに不摂生な暮らしで体を壊し、一念発起で13㎏のダイエットに成功してアンチエイジングに目覚める

取材・文/SPA!湾岸式健康法研究班
― 間違いだらけの“意識高い系”健康法 ―

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