プレジデントオンライン

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Q.わが子が「奨学金」返済不能に。自己破産させるしかないか?

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子どもの大学進学費用を全額用意できなければ奨学金を借りればいい、と考えていませんか。多少返済が滞っても許されたり、教員などの職業に就けば返済が免除されると思っている方がいますが、それは一昔前の話です。

現行の制度は、滞納すると延滞3カ月で個人信用情報機関へ登録されます。“ブラックリスト”に名前が載り、4カ月の延滞で回収業務を債権回収会社に委託。本人や保証人、場合によっては職場にまで電話がかかってくるように。9カ月になると法的措置を講じられ、裁判所を通して支払いが督促されます。

実際に、多くの方が延滞に陥っています。その理由は、大学の学費が高くなって借入額が膨らんでいること。さらに、雇用は不安定です。そもそも奨学金は返済者が学生であるため、返済能力つまり将来の仕事や収入がわからないときに借ります。すると、返済が始まったときに十分な収入を得ていないことも起こりうるのです。さらに、延滞金は年5%の利率で加算されるのでローン残高は増え、気づけば返しきれない額になっていることも。頼みの綱の返済救済制度は条件が厳しく、利用しにくいのが現状です。

本人にはどうしようもない理由で、構造的に返済不能の状態に陥ってしまうのが現在の奨学金制度。困ったら、早めに奨学金問題対策全国会議などに相談してください。

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借金であることを再認識し、早めに専門家に相談する

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岩重佳治
弁護士。東京市民法律事務所所属。獨協大学非常勤講師、奨学金問題対策全国会議事務局長。著書に『「奨学金」地獄』(小学館新書)など。

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