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 お笑いタレントの土田晃之が出演番組の“編集”に対し、疑問を呈するような発言をラジオでして話題となった。この件の是非は別としても、テレビ番組における編集はどのようにして行われているのだろうか。

「収録した素材をいかに面白い内容に仕上げるかがディレクターの腕の見せどころです。ただ、結果を焦るあまり、無理のある編集を行うディレクターも多いんです」(テレビ番組制作会社スタッフ)

 手腕が試される仕事となれば力が入るのは当然だが、無理をしているとなると話は違う。

「具体的には別場面でしたリアクションやコメントを違うタイミングで流すことが多々あります。特にコメントの場合は、ほぼ別の場所から持ってきています。その際のテクニックも確立していて、音声のみを生かして映像は観客の笑顔などを挿入するんです。するとコメントは聞こえますが、しゃべっている人の顔は映りませんからね。映像も使ってしまうとブツ切りになって編集したことがバレるので、別物を挿入してごまかしています」(同)

 こんなおかしな編集手法まで確立されているというから驚きだ。しかし、問題になることはほぼ皆無だそうだ。

「バラエティ番組では、出演者も編集でコメントが入れ替えられることがわかっているので問題にはなりません。ただ、一般の方が出る番組で変な編集をすると『ほこ×たて』(フジテレビ系)のように出演者がネット上で告発して騒動に発展する可能性があります。なので、今はそれらの番組ではこのようなことは行えません」(同)

 いろいろと事情があるようだが、そもそもおかしな編集だと気づく第三者の存在が皆無という実態もあるという。

「番組内でのチェック担当と言えるのが局のプロデューサーです。しかし、彼らはロケ収録には参加しないケースが多いので、そもそも収録内容を知らないんです。そのため、編集でおかしなつなぎ方をしたとしてもわかりません。これでは、チェックすることすらできないですよ」(同)

 たしかに元々の状況を知らなければ違和感を抱きようがない。このような形で編集作業が進められ、オンエア後さまざまな問題も発覚してしまうようだ。

 さらに、バラエティ以外のジャンルの番組でも同様の行為はあるそうだ。

「ドキュメンタリーやニュースでも編集でおかしな内容に仕上げることはあります。たとえば、現在の首相について街なかの人にインタビュー取材を行ったとします。その際の質問事項はひとつではなく、『ピコ太郎をどう思うか』『知事をどう思うか』『首相をどう思うか』など何個も質問するんですよ。

 そして、その中から質問者側にとって好都合な回答を『首相についての質問への回答』として使うんですよ。インタビューされた当人はいくつも問いかけられているので、オンエアを見ても気づかないことがあります」(番組ディレクター)

 同一人物からさまざまな言葉を引き出す、このような無茶苦茶な行為が行われているという。これはもはや、編集を前提としたやらせであり、おかしいというほかない。表面化していない問題はまだまだあるようだ。
(文=吉沢ひかる)


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