結婚生活と仕事の両立もうまくいかず、部屋が散らかりがちだという山村さんの部屋
日刊SPA!

 昨今、働き盛り30~40代の世代でも低所得にあえぐ人々が急増中だ。とくに女性の場合、低所得だと非常にシビアだ。食品関係の会社に勤める夫を持つ山村佳織さん(仮名・39歳・既婚)は、「経済的な理由から妊活ができない」と話す。

「主人(40歳)の年収もわずか320万円。結婚して以来、ベビーシッターの仕事をしていますが、私も持病を抱えているので週2回勤務で150万円の年収を得るのがやっとの状況。しかも、両親の介護費用や病院代の支払いで消えてしまいます。子供は欲しいですが、そこにお金を回す余裕がないんです」

 しかし、年齢的には子供がいてもおかしくない。そのことが大きなストレスになっているという。

「どうしてもほかの家庭と比べてしまうんです。ベビーシッターをしているくらいなので子供は大好きですし、自分の子供が欲しいと望んでいたから辛くて……」

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 一方、子宝には恵まれたかもしれないが、シングルマザー世帯もその多くが貧困にあえいでいる。

 4歳の男の子を持つ美容師の原美佳さん(仮名・32歳・独身)は、夫の浮気で出産直後に離婚。両親は鬼籍に入っていたので頼れる人がおらず、生後間もない子供を保育園に預けて職場復帰した。

「出産前の状態に回復していない状況で立ち仕事を続けるのは大変でしたが、生活するために無理してでも働くしかなかったので」

 元夫からは慰謝料として250万円を受け取ったが、「将来の学費のことなどを考えると、とても使うことはできない」と語る。

「実は、月3万円の約束だった元夫からの養育費の振り込みがないんです。仕事も辞めて、実家とも音信不通みたいで。美容師としての年収は270万円ありますがハサミなど道具は自己負担で出費が多く、シングルマザーが受給できる児童扶養手当や児童育成手当をもらっているとはいえ、家計は毎月ギリギリ。正直、風俗で働こうと思ったことは一度や二度ではありません」

 子供がいる、いないに関係なく低所得の女性は、そこまで追い詰められているのだ。

取材・文/藤村はるな 港乃ヨーコ 青山由佳 高島昌俊 青柳直弥(清談社)
― 低所得時代の実態 ―

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