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鈴木宗男氏の長女、鈴木貴子衆議院議員(31)は7月12日、自身のブログで第一子妊娠を報告した。しかし後日、このブログの投稿について「職務放棄ではないか」「任期中の妊娠はいかがなものか」などの批判が届いていると明らかにした。

「だって任期あるのに仕事に支障出るわけじゃん」などの批判

鈴木氏は14日のブログで「多くのコメントやメッセージを頂いておりますが中には正直、簡単に受け入れられない、もしくは受け入れることは如何なものか、というコメントもあります」と述べ、

「だから女性議員っていうのは……」
「任期中の妊娠はいかがなものか」
「一旦辞職すべきだ」「職務放棄ではないか」

との声があったと紹介。「国民の代表としての責任、公人としての立場もあります。しかしながら、女性が妊娠することがそれらを放棄している、という考えには、私は承服しかねます」と、寄せられる誹謗中傷に反論した。

鈴木氏のブログのコメント欄には、同氏が言及したような内容の書き込みは見当たらない。不適切な内容のコメントを表示しないよう承認制になっていると思われる。

ただ、ツイッターでは僅かながら、「妊娠してそのまま仕事するならなんだって構わないと思うけどそうじゃないなら無責任だと思うね」「批判する側の言い分も分かる。だって任期あるのに仕事に支障出るわけじゃん」などの意見が見られていた。

出産を理由に議会を欠席しても議員報酬は全額支払われる

2日に行われた都議選でも、都民ファーストの会から出馬した妊娠中の候補者に一部で批判の声が上がり、当時会の代表だった小池百合子氏が応援演説で反論する一幕があった。

鈴木議員の妊娠に冷ややかな目が向けられたのは、女性が仕事と妊娠・出産を両立させることへ理解が浅いことも理由だが、もう一つ、議員という立場ならではの事情もあるのではないだろうか。

民間企業で産休を取得する場合、その多くが無給だ。産休中の給与は、会社員や公務員であれば、健康保険組合から給付される出産手当金で補てんする形を取る。金額は通常勤務時の給与の3分の2程度と定められている。

ただ、国民健康保険では出産手当金は支払われないため、自営業者や、会社員であっても国民健康保に険加入している人は、産休期間の収入はゼロになる。

一方で議員の場合、出産を理由に議会を欠席しても議員報酬が減額されることはない。衆議院事務局が「議員である限り任期終了まで支払われます」と言うように、報酬は全額支払われる仕組みになっている。

今回鈴木議員に心無い言葉がかけられた背景には、こうした議員の待遇と民間の差への不平不満もあったのではないだろうか。

もちろん、仕事を持つ女性の妊娠を「職務放棄だ」と非難するのは筋違いである。しかしだからこそ、働く女性の妊娠に対する批判なのか、金銭的に恵まれた立場で子供を産めることへの不平不満なのか、明確に区別して考える必要がありそうだ。

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