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TOCANA

「ハッピーバースデートゥーユー」と皆で歌い、最後にバースデーケーキに飾られたろうそくの炎を吹き消す――。世界中でおなじみの誕生日を祝う光景だが、この習慣について衝撃的な論文が発表された。なんと、ろうそくに息を吹きかけて消すと、ケーキに大量の微生物が付着し、その数はおよそ14倍に増えるというのだ。この研究は英「Mail Online」などで報じられ、話題となっている。

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■起源は古代ギリシャ

 バースデーケーキにろうそくを灯して吹き消す習慣の起源は、なんと古代ギリシアにまでさかのぼるのだという。女神アルテミスの寺院に、火を灯したろうそくを飾ったケーキを捧げたことが始まりだったといわれている。ろうそくから出る煙は信者たちの捧げた願いと祈りを神に届けると考えられていたのだ。また、バースデーケーキに年齢の数だけろうそくを立てる習慣も、18世紀のドイツにはすでに存在しており、ニコラウス・フォン・ツィンツェンドルフ伯爵の誕生日を祝うために行われたという記録が残っているそうだ。


■偽ケーキを使って実験

 今回の研究を行ったのは、米・クレムソン大学の教授ポール・ドーソン氏のチームだ。ドーソン氏は、娘の誕生日を祝うディナー中にこの実験のアイデアを思いついたという。

 実験では、直径約15センチメートルの丸い発泡スチロールの上に冷やしたアルミホイルを敷き、17本のろうそくを立ててバースデーケーキに見立てた。被験者は誕生日のディナーを模した熱いピザを食べてから、ろうそくの炎が全て消えるまで息を吹きかけた。そしてアルミホイルを回収し、付着した微生物の量を測定した。

 結果、息で炎を吹き消したサンプルからは、そうでないサンプルより平均で1400%以上微生物が増加していた。中には12000%、つまり120倍(!)もの微生物が検出されたサンプルもあったという。チームでは、他の人より微生物を付着させやすい人もいるのではないかと見ている。


■病気になることはない!?

 なんとも嫌な実験結果であるが、ドーソン氏によれば誕生日パーティを台無しにするほどのものではないという。誰かが炎を吹き消したケーキを食べたところで、それが原因で病気になるようなことはまずない、というのがドーソン氏の見解だ。人間の口の中は微生物で一杯だが、ほとんどは有害なものではない。もちろん、インフルエンザなどの感染症にかかった者が炎を吹き消すことはやめたほうがよいが、ほとんどの場合は問題ないとのことなので、あまり神経質になるべきではないだろう。誕生日はおめでたい日なのだから。

 ちなみにドーソン氏は以前、チップスにディップを二度づけする行為も検証している。日本人にも身近なところでいうと、串カツの二度づけは衛生的か否かというようなテーマだ。こちらの研究では、二度づけは感染症を広げるリスクがあると結論づけている。バースデーケーキの炎を吹き消すのは良いが、二度づけは許されない。
(吉井いつき)


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