・座席で脚を大きく広げている男がいるせいで、1人分座れなくなっている 「その短い脚を閉じないなら、2人分の運賃を支払ってくださいね」(31歳・金融)
日刊SPA!

年を重ねれば丸くなり、心穏やかに過ごせるものだと思っていたら、どうやらそうもいかないらしい。30・40代のサラリーマン200人へのアンケートでは半数以上がイラつく頻度の増加を実感していた。その怒りへの対処法をプロに直撃した。

◆乗客でごった返す電車&駅に怒りの着火剤多数

 他人との距離が近い電車内では、パーソナルスペースが脅かされることが多く、「威嚇」に近い“怒り”を覚えやすい。アンケートでも「駅構内や改札口で急に立ち止まる」(127人)といった実害を被る行為に怒り心頭だ。

 その理由を、心理カウンセラーの大嶋信頼氏は「『公共のルールやマナーを守れない人は社会の秩序を乱す。だから未然に排除すべき』という正義感からくる“怒り”です」と分析する。

 また、「SNS上で、公共の出来事を善悪で判断する機会が増え、感情が“許す”か“怒る”かの二者択一になっている人は多い」とコラムニストの石原壮一郎氏は話す。怒りとは無縁な人でも油断は禁物である。感情は伝播する。

「もらい泣きやもらい笑いは、『鏡の細胞』と呼ばれるミラーニューロンの活性化によるもの。『扉が開いても降りようとしない』(138人)も同じ理由。『なぜ、周囲のために道を譲らないといけないのか。私を見下している?』という“怒り”が伝播し、周囲もイラつき始めるのです」(大嶋氏)

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 「ゲロが散乱」(110人)、「空き缶が転がる」(75人)などの不運に怒る人もいる。だが、「事態を好転させない“怒り”はエネルギーの浪費そのもの。感情と向き合えてない証し」とはアンガーマネジメントの第一人者として企業で研修を行う安藤俊介氏。「実益を伴うときのみ怒る」とルール化する。それが無駄な怒りを減らすコツだ。



<電車でイライラする瞬間ランキング>

・電車の扉が開き、みんなの邪魔になっているにもかかわらずいったん降りようとしない 138人

・電車で乗り降りの際に前が詰まっているのに後ろから押される 137人

・座席で脚を大きく広げている男がいるせいで、1人分座れなくなっている 132人

・エスカレーターの降り口や改札を抜けたところで立ち止まる 127人

・駅の構内やホームでスマホ画面を見ながら急に立ち止まる人 127人

・電車が混雑しているのにスマホゲームをして場所をとっている 113人

・「いま電車の中だから……」と言ってからもなかなか電話を切らずに話し続けている 113人

・「この車両すいてる!」と思って乗ったらゲロが散乱する車両だった 110人

・いざ電車に乗ろうとしたとき、ギリギリまでスマホをいじっていた乗客が慌てて飛び出してくる 102人

・通勤ラッシュ時、車両間隔が詰まってしまい乗っている電車が徐行運転している 91人

・座席の端の手すりにケツをのせてくる 90人

・カップルが改札をはさんで、改札の中と外で会話している 80人

・空き缶やペットボトルが自分目がけて転がってくる 75人

・目的地まで行かない「車庫に入る車両」(大崎行きの山手線など)に乗ってしまった 73人

・吊り革を両手で一つずつ占有している 70人

・電車をホームで待っていたら車両編成が短くて自分のところまで来ない 66人

・階段で、前を歩く女性がパンツが見えないようにスカートを押さえている 62人

・駅員が、「ドア閉まります」を「ダァ シエリイェッス!」と独特な言い回しでこなれ感を出している 58人

【石原壮一郎氏】
コラムニスト。『大人養成講座』などを発表した“大人力”の第一人者。近著に、『大人の言葉の選び方』(日本文芸社)がある。伊勢うどん普及活動も行っている

【安藤俊介氏】
コンサルタント。日本アンガーマネジメント協会代表理事。著書に『怒りに負ける人、怒りを生かす人』(朝日新聞出版)、『叱り方の教科書』(総合科学出版)など

【大嶋信頼氏】
心理カウンセラー。インサイト・カウンセリング代表取締役。これまでの臨床経験は7万件以上。近著に『ちいさなことにイライラしなくなる本』(マガジンハウス)

― [イライラする社会]への処方箋 ―

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