篠原涼子(44)が主演をつとめる『民衆の敵~世の中、おかしくないですか!?~』(フジテレビ系)が10月23日の放送で安倍晋三首相(63)をバカにするように揶揄しているとして、視聴者の間で波紋を呼んでいる。

 同ドラマでは、小池百合子(65)を意識した女性市長をはじめ、小泉進次郎(36)風の若い市議、それに前田敦子(26)に上西小百合(34)を思わせるキャラを演じさせるなど、バラエティ番組のコントのように取って付けたパロディを連発している。「制作陣は政治風刺のつもりのようだが、幼稚なパロディで視聴者は呆れています」と説明するのは週刊誌記者だ。

「問題になったのは、23日の放送で登場した「磯部真蔵(いそべしんぞう)」なるキャラ。安倍晋三首相に名前が似てるだけでなく、終盤にこの真蔵は腹痛を理由に退陣してしまう。あきらかに安倍首相が07年9月に在任366日にして体調不良を理由に辞職したことを揶揄している。安倍さんは単なる腹痛ではなく、厚生労働省が特定疾患に指定する難病・潰瘍性大腸炎を患っての不本意な退陣でした。政治家ならどんな風に揶揄して良いわけではないし、全国に10万人以上いる、同病の患者さんのことを考えても許されないパロディです」

 これには視聴者からも疑問の声があがり、SNSメディアでは「悪意あり過ぎ」「一国の総理をバカにしてるのか」「政権をディスれば風刺だと思ってる?」と議論がわいている。

「フジテレビは12年9月にも『とくダネ!』(フジテレビ系)の中で、小倉智昭(70)が『(安倍首相は)お腹痛くなっちゃって辞めちゃった」『子供みたい』と揶揄したとして、世間の反発をくらい謝罪に追い込まれています。業界内では『フジがまた同じ失敗をやらかした』と呆れ気味です」(同記者)

 それでもドラマの内容が、米国ドラマ『ハウス・オブ・カード 野望の階段』のように、社会問題を提起し、鋭く切り込むのなら風刺のスパイスも効いてくるだろう。しかし、ドラマは「いつもの篠原涼子」が「どこかで見たことのある政治周辺トラブル」に巻き込まれ、「過剰なリアクション」でドタバタ奮闘すれば、「ご都合主義のサクセス」が舞い込んでくるというお気楽な展開でしかない。第2話の視聴率が急落して7.1%とお寒い状況なのがレベルの低さを物語っている。

 早くも視聴率一桁台を連発するなど打ち切り圏内に突入した『民衆の敵』。その安易すぎるパロディで、またしてもフジテレビが「視聴者の敵」になろうとしている。

文・麻布市兵衛(あざぶ・いちべい)※1972年大阪府出身。映像作家、劇団座付き作家などを経て取材記者に。著書は『日本の黒幕』、『不祥事を起こした大企業』(宙出版)など多数あり。
視聴率低迷の『民衆の敵』が打ち切り圏内に?低俗パロディでフジが視聴者の敵に(写真はイメージです)