10月26日に第4話が放送された『ブラックリベンジ』日本テレビ系)。

主人公週刊誌記者・今宮沙織(木村多江)は、いよいよ最高潮だ。何がって、私が最高潮である。「ジャーナリズム精」という言葉に徴される正義とはおよそ縁の火付け師。
の髄まで炎上しなさい」
彼女が火を点ける相手は、己の夫を捏造スキャンダル自殺に追い込んだ3人。第4話では、ネット通販会社の女社長南條夕子(横山めぐみ)を詰めにいく。

記者的を遂行するために活用する、恐怖のスキル
南條は芸仕事をエサに、川崎也を食いものにしてる」(沙織)
南條に囲われている事実を独占告白させようと、モデル川崎也(大和孔太)を説得した沙織。也は協約束し、写真の撮影を沙織に頼む。……が、これは。逆に沙織は、こっそりと部屋に不法侵入した場面を也に撮られてしまう。

この危機は、を跳ね返すナノクリスタルを散りばめたスカーフを巻いていた沙織の用心で事に回避できた。しかし、沙織のねらいは南條らに知られてしまう。ここからは、やり方を変える必要がある。

実は南條ネット通販会社とは別に美少年愛人楽部「ラヴパラディーゾ」を運営している。次に沙織が的に絞るのは、こっちだ。まず、南條の住むマンションに入り浸るイケメン・小幸成を追跡し、也らと談笑する場面を動画撮影することに成功。彼らは愛人楽部に勤務する仲間である。この時は客の女性を“ババア”呼ばわりし、悪口を言って盛り上がっていた。
しかし、記事にするにはまだ情報が足りない。サイトの存在、そして愛人楽部の運営南條だという拠を押さえる必要がある。

あせる沙織の元に、一通メールが送られてきた。それを開くと、メールにはサイトURLが貼られている。それだけではない。添付されたフォルダには、南條美少年愛人楽部を運営している拠が収められていたのだ。

数日後、南條秘書柏原菅原卓磨)が「これ見てください!」と、狽した様子で数枚のコピー南條に手渡した。これは「未成年多数在籍 芸界の闇 美少年の実態!!」と題された、「週刊流」校正ゲラ。
ゲラを見て、「なっ、なんなのよ、これ!?」と困惑する南條サイトは会員しかアクセスできないよう厳重に管理されているはずなのに……。しかも、記事には南條也のLINE上のやり取りがスクショされ掲載されている。加えて、イケメンらが客とイチャつく写真まで載っている。これらは、電を入れるだけで周辺のスマホに自動で接続し、周りのデータを全て吸い出すことのできる特殊なポケットWiFiを使って入手した物だ。

……書いていて、まいがしてきた。凄腕記者企業秘密を知った心である。的を遂行するため、芸マスコミはこんなにも特殊なスキル活用しているのかと。
を跳ね返すナノクリスタルを散りばめたスカーフを身に着ければ、写真を撮られてもフラッシュレンズに反射して何も写らない
を入れるだけで周辺のスマホに自動で接続し、周りのデータを全て吸い出すことのできる特殊なポケットWiFi

特に恐ろしいのは、WiFiの方。週刊誌に芸人のプライベート情報LINEのスクショや人とのキス写真)が誌面に掲載されることは少なくないが、もしこのような手法で流出していたとしたら……。フィクションであると信じたいが、事実であるならば、なんでもありの世界過ぎて怖い。

「週刊流」の記事が、いちいちの記事に似ている
というか、このドラマ自体が怖い。「週刊流」に載る記事が、実在するスキャンダルいちいちリンクしているのだ。
LINEのスクショが流出するくだりは、“ゲス不倫”のあれを明らかモデルケースにしている。第2話では人気アイドル原サユミ(那)がニャンニャン写真されているが、この類の流出は芸史における“伝統”という気がしないでもない。第4話では、南條が数度にわたって柏原に「この、ハゲッ!」と絶叫してるし。

だいたい、「週刊流」自体が「週刊文春」をモデルにしているとしか思えない。何しろ、第3話では「」なる言葉まで登場しているのだ。これは、『スクールウォーズ』(TBS系)と伏見工業高等学校ラグビー部のような関係性か?
ちなみにこのドラマ元週刊文春のエース記者・中村竜太郎が監修を務めている。

「あんな女記者1人くらい、どうとでもできるっつーの!」
第4話は、今までの話の中で特に強だ。夫・寺田が死ぬ間際に残した言葉を受け、沙織は塚本二郎)、サユミ、南條の3人をターゲットに設定していた。そして、ねらい通りに3人を炎上させた沙織は事に復讐を遂する。……かに思えたが、沙織は南條から驚愕事実を告げられることとなる。
「5年前、寺田の記事を捏造した黒幕は、福島勲(佐藤二朗)よ」(南條

「取材費はいくらでも使え」「好きにやっていい!」と全面バックアップしてくれる編集長・福島が、実は全てを知りながら沙織を泳がしていたなんて……。スゲー展開!

第5話の予告編では、食事中の福島南條によるこんなくだりが紹介されている。
南條 言ってやったから。アンタ黒幕だってこと。アンタが堕ちてくるの、楽しみに待ってるからね。
福島 、絶対転落しないもん。何年、この世界で生きてきてると思ってるの? あんな女記者1人くらい、どうとでもできるっつーの!

「終わりは新たな始まりでもある」という言葉があるが、第5話でドラマが新たなフェーズに突入することは必至。だが、まるで読めない。同じマスコミ同士、同じ編集部に在籍する記者同士が「スキャンダル」を武器にどうやって争い合うというのか!?

あと、いつもニコニコ飄々としている者が、実は最も恐ろしかったという展開も見事。というのも、こういう社会模様は多くの視聴者に身に覚えがあるはずだから。ゴシップ記事だけでなく、人間相関図についてもこのドラマ現実社会リンクしている……。
寺西ジャジューカ)

『スクープ!週刊文春エース記者の取材メモ』文藝春秋