ViViD解散から2年以上ブランクがありながらも、1stアルバム『Good Morning Dreamer』を携えて行なった初のソロツアー『SHIN LIVE TOUR 2017“Good Morning Dreamers”』が各地で反響を呼んだSHIN。バンド時代から音楽性、歌い方、雰囲気もガラリと変わり、パッション溢れる男らしいミュージシャンとしてカムバックしたSHINとはいったいどんな人間なのか? SNSもあまり活用しないが故にプライベートは謎に包まれ、クールビューティーなルックスから“冷たそう”“ツンとしてそう”というイメージも持たれるSHINが、編集部の熱いオファーに応えてSPICEに初登場!

待っててくれたファンの人たちが期待してる僕じゃなかったらどうしよう? そういう不安はありました。だから怖かったんですよ。

――いきなりなんですけど。SHINさんは王子のようなルックスのせいか、写真で見るとツンとしてそうなイメージがありますが。本当はどうなんですか?

王子ではまったくないです(笑)はただの人見知りなだけなので、全然ツンとはしてないですよ。そこまで寡黙じゃないですし。

――あー、ホッとしました。ではまずは、1stツアーのお話から伺っていきたいと思います。ツアーを終えて、いかがですか?

ファイナルを迎えたとき、達成感ややりきった感は特になかったんです。スタッフの皆さんに「いいライブだった」と言ってもらえたので、ちゃんとがやりたいことが伝わったんだなというのは思いましたけど。自分のなかでは、このツアーの本当の始まりは9月4日の恵寿リキッドルームだったとは感じてはいません。

――始まりはどこなんですか?

バンドが解散した日ですよ。

――ああー。2015年4月29日ViViDが解散した日。

はい。だから、アルバムを出してツアーが決まった時に、昔からずっと応援してくれてる方や新しく出会ってくれた方、そして何より自分自身の “過去現在未来をつなげるツアーになったらいいな”とはずっと思ってたんですよ。それは(このツアーで)できたかなと思います。

――過去バンド時代と現在SHINさんはやってる楽曲も歌い方もステージングもガラッと変貌を遂げたじゃないですか? 新たなSHINというアーティストファンの人が受け入れてくれるかという不安も少しはあったんですか?

すごくありました。変貌を遂げたとおっしゃいましたけど、それはなりの信念のもとに作った楽曲、ライブの形なので。それを各地に届けるのが今回が初めてだったので。待っててくれたファンの人たちが期待してるじゃなかったらどうしよう? そういう不安はありました。だから怖かったんですよ。

――ファンの前に出るのが?

めっちゃ怖かった。けど、それよりもこの2年間、自分の信念のもとに作ってきた楽曲たちと、溜めてきた言葉があったので。それをひっくるめて、120で“自分”を伝えていこうと思いました。解散してから表に出てなかった2年間のことは、SNSでも敢えて発言してこなかったし。こういうインタビューを通してしか発信してないんですよ。だから、その間、が何をしてたのか。自分の信念を曲げずにここまできて、のいまやってる音楽が好きかどうかは分からないけど、こうして再びステージに立ったをみんなに届ける。そんな思いでライブには毎回、挑んでました。

――ツアー初日を観て、MCを含め、すべてにSHINさんの音楽にかける熱いパッションがみなぎるライブだったなと感じました。

あー、よかった。ここで思いが届けられなかったら、未来で後悔するのは自分だと、自分に言い聞かせてステージに立ってましたから。自己暗示に近いですね。だから、下手なライブなんてできる訳がないんですよ。このツアーのためにそれまでの2年間があり、いまの事務所に入って培ってきた時間があった訳だから。それをこのツアーで届けないでどうするんだって思ってました。そこは、出来たんじゃないかなって思います。みんながどう感じてくれたかは分からないけど、各会場の人たちはみんないい顔をしていた気がしたので、それがなによりも嬉しかった。

――男の子のファンも増えましたよね?

すっげー増えました!! 名古屋とかびっくりするぐらい多くて。オープニングに聞こえてきたのが“ウォーッ”みたいな男の人の叫びで。“え? 今日女の子いないの?”って思うぐらいすごかったです。純音楽、その間を楽しみに来てくれる人が増えて嬉しいです。

SHIN 2017.10.7(土) 名古屋ReNY limited

SHIN 2017.10.7(土) 名古屋ReNY limited

――ああいう熱いパフォーマンスだと、ライブでの消耗の仕方も以前とは違うんじゃないですか?

疲れます。体的には。知らないうちに“いままでこんなに首が痛いとかかったぞ”というぐらい首が痛くなったり(笑)。そういうところは自分が一番びっくりしてます。“なんだこれ?”って。

――ステージを見ていると、人見知りだなんてとても思えないんですけどね。

いやいや(苦笑)。本当に人見知りなので、初対面の人ばかりのところにポンと放り込まれたら、うつむいて黙ったままですよ。そんなだから、事務所でも普段あまり関わりのない人はがちょっとくだけた挨拶をするだけですっごいウケてくれるんですよ。この間も「ウッス!」ってラフに挨拶しただけでめっちゃ面がられました(笑)

――そういうことをやりそうなキャラに見えないんでしょうね。

あー。だから、そういう(キャラの)自分が一解放できるのがライブなんですよ。あそこでだけなんです、ファニーな自分を出せるのは(笑)

――そういえばライブMCでもファニーなSHINを自らアピールされていましたよね?

アンコールではそういう自分を出しました。でも、本編はそれどころじゃなくて。今回のアルバムの曲って、人生を説明するような曲たちだったから、本編は1曲1曲にこれまで生きてきた理由だったり思いを込めて歌う。そこだけにものすごく集中して。それで、まだ曲数が少ないので、アンコールでは本編でやった「jack the ripper」をもう1回やったんですけど。アンコールの「jack~」だけは楽しんでやってました。メロディーとか気にしないで、ただ叫んでるだけの日もありましたし(笑)。そうやって、その日のライブの“楽しかった”という思いを発散する。アンコールはその日、一番解放的な姿を出せてました。


――SHINさんの地元である長野県松本ライブはどうでしたか?

その日だけはある意味ちょっと特別でした。地元だったので、と地元の友達も来てくれて。会場に行くときに自分がバイトしていたところを通ったり。それこそ昔、CHEMISTRYの曲をカラオケで歌ってた頃の気持ちとか、自分の過去の軌跡をたどるような、よく分からない感覚がありました。で、その日は心配性のに向けて、最後に“いまはこんなに幸せ環境でやれてるから安心してくれ”というようなことを言ったんですよ。

――ステージから言ったんですか?

はい。普段は悪態しかついてないので(笑)。こういうこともステージでしか言えないです、は。昨日電話がきて「うるせーな」しか言ってないですから。

――反抗期じゃないんだから(笑)

だって、うるさいんですよ。本当に(笑)

――それだけされてるってことですね。

まあまあまあ(照笑)。だから、松本ライブは自分の生まれた環境が育ってきた歴史も含めてファンの子にも一緒に感じてもらうようなものになったので、ファンクラブライブみたいな感じでした。

――ライブ後、お母さんには何か言われましたか?

憶えてないですね(照笑)。でも、一番びっくりしたのは、ライブ中によりもノリノリだったんですよ(笑)。どうやらソロ音楽が好きみたいで。元々合唱をやっていて、X JAPANとかが好きだったみたいですから。その血は受け継いでいるんでしょうね、きっと。

SHIN 2017.10.6(金) 梅田TRAD

SHIN 2017.10.6() 梅田TRAD

みなさんがお花だとしたら、僕は養分を吸い取る根っこでいいんです。みなさんの人生の花を咲かせるための養分になれればいい、僕の音楽は。

――ではここで、SHINさんの音楽ルーツについても知りたいんですけど。先ほどCHEMISTRYの名前が出てましたけど。

歌う楽しさ、歌おうと思った原点はCHEMISTRYを聴いたことなんです。いまの音楽性とはまったく違いますけど。

――V系ではなかったんですね?

ええ。そこは、CHEMISTRYの後にGACKTさんを好きになってからです。

――そこから、いまの音楽性に変化していったきっかけは?

単純に自分がやりたいことをやっているだけです。それに、みんなが表に立てるような洋を着せてくれて、SHINは成り立ってる。自分一人で作っている感覚ではないんです。ソロだけど。

――ソロ名義だけれども、プロジェクトみたいな感覚ですか?

そうですね。敢えていまはSHINって言ってますけど。自分的にはチーム名みたいな、バンド名のような感覚です。自分が憧れてたGACKTさんやHYDEさんも、自分の名前を掲げながらチームバンドのようにやっていらっしゃったので、それと同じ感覚でいまSHINという名前を掲げている感じなんですよね。

――SHINさんがいまやっているギターロックルーツにあるものは?

昔からギターロックも好きで。BUMP OF CHICKENELLEGARDENとか好きだったんですよ。だから、ギターロックのなかでも“いい感じの雑さ”というか荒々しさがあるギターロックテーマに、1stアルバムは作ったんです。シンセとか敢えて入れないで、余計なものは削ぎ落としてソリッドソリッドに。ギターロックの荒々しさ、そこが一番伝わりやすい形に作っていったのが1stアルバム。なので、現代の流行りのサウンドではないです。音楽の核、そういうものをまず最初に作って、ここからいろいろ考えて変化していきたいなと思ったので。

――今後はここからいろんな変化が起こると。

そうですね。だから、粘土細工を作っているような感覚なんです。人形粘土細工を作るときって、針組みを作って、そこに粘土付けしていくじゃないですか? 針で作った組みが1stアルバムで。作った後にツアーをやったりファンの子の思いをもらったり、人の素敵なライブを見たり素敵な音楽を聴いたりして、いまはその針にどんどん付けをしていってる感覚です。

――分かりました。いまはこうして音楽活動を再開されているSHINさんですが、1年前のこの時期はどんなことをやられていたんでしょうか?

EX THEATER ROPPONGIワンマン(SHIN 1st LIVE 20161224約束」)を発表して、ただただドキドキしてましたね。“ヤベェ。どうしよう、お客さんが全然入らなくてスカスカだったら”っていう不安感で。EX THEATERはこの先の自分の人生、この先、音楽ミュージシャンとしてちゃんとやるのか、それとも趣味としてやるのかを決める大きな岐路のライブでしたから。

――このライブへ、ゴールデンボンバーの歌広場 (Ba)さんをお誘いしたところからSHINさんのソロ音楽人生が動き出したということですから、歌広場さんはいわば……。

の恩人です。

――歌広場さんなくしていまのSHINさんは。

ないですね。前のバンド解散後は、自分でやれるかなと思ってやってはみたものの、(2015年WHITE JUDAS名義で)『V-NATION』に出て、事務的なことはには理だなと思いました。神経質だから、自分のライブ直前にそういうことをやりながらライブに向き合えるほど器用な人間じゃないというのが、やってみて分かりました。なので、ミュージシャンとして活動するためには事務所に入ろうと思って。歌広場さんがいまの事務所と繋いでくれたんです。

――歌広場さんはなぜSHINさんにをかけてくれたんだと思います?

歌広場さんからは、のことをいちファンとしてずっと応援してくれていて、どうしているのか気になっていたと言われました。

――ありがたいことですね。

感謝しかないです。それで、いまを担当して下さってるマネージャーさんは、元々ゴールデンボンバーをやってらした方なんですね。なので、勝手に(歌広場さんから)タスキを渡されたような感覚がの中にはあるんですよね(笑)。そのマネージャーさんから見ると、という人間はかなり面いらしいです(笑)

SHIN 2017.10.7(土) 名古屋ReNY limited

SHIN 2017.10.7(土) 名古屋ReNY limited


――では、ここからはそんなSHINさんのパーソナル面を探っていこうと思います。SHINさんって、プライベートでは何をしてるんですか?

部屋にいます。が嫌いだから小さいりしかつけていなくて、遮カーテンを閉めて間もが入ってこないようにしているので、常に薄暗いです。

――面いところがだんだん見えてきましたね(微笑)。制作中はそうしていた方が集中して自分と向き合えるということですか?

うーん。元々は自分に厳しいタイプじゃないんですよ。なので、こうやってどんどん自ら自分を追い込まないと自分と向き合わないし、出てこないんです。だからにいっさい食べ物を置かないんですよ。の前にあったら食べちゃうから。

――えっ! 本当に何もないんですか?

はい。調理具も引越しするときに捨てましたし。こうやって、自分の欲を断つしかには自分を追い込む方法がないんです。だから、表に出ていなかった2年間はこうやってすべての欲を断ってました。それで、ひたすら曲を作っては日々筋トレして。修行僧よりも修行してると思うくらい。修行僧のなかには、より怠けて居眠りとかしてるヤツがいっぱいいると思いますよ(笑)

――えっと……ということは、にいるときはおが減ってもご飯は食べないということ?

から出ない限り何も食べないですね。今日も何も食べてないですから(笑)。でも、それが別に苦ではないので。追い込まれないとはダメなんです。苦しくないとパワーが出ない。そういう生活をしているなかで、たまに世間に触れてみると“あーこの人いまこんなに人気あるんだ”って。その悔しさもまたパワーになるんですよ。だから、修行僧のようでありながら、陰険なでもあり。

――うはははっ(笑)。確かに!! SHINさんにそんな面があったとは。

陰険な部分とかは表には出してないですからね。今度そういう裏の自分を出すライブをやるんですよ。『V-NATION』のときに使ったWHITE JUDASという名前で。ファンクラブ限定で、楽曲も全部SHINとは変えて。そこでは、普段見せられない陰湿な、自分のパワーになっている負の部分。それをちゃんと楽曲にして披露しようと思ってます。SHINの楽曲はバキバキでパカーンとしてるじゃないですか? そのパカーンは1度しゃがんでからのパカーンなんで。そのしゃがんだ部分の曲って、実はいっぱいあるんです。それを形にしないのはもったいないなと思って。ファンクラブのみんななら、のそういう内なる部分も理解してくれるだろうという甘えもありつつ(笑)、ドロドロな自分をWHITE JUDASでは見せたいと思ってます。これを2018年3月14日ホワイトデーにやります。

――そして、SHINとしての未来標としては、ステージ上で“再び日本武道館へ”と具体的な夢を言し、ファンとこの夢をえることを約束されていました。

これも、言することで自分を追い込んでいるんです。いまは理だとわかっている約束を、これから実現していく姿。それが、なりの音楽の在り方だと思っているので。ライブでみんなに言ったらもう後には引けないじゃないですか? そういうは生きていくんだという決意と、そうやって生きる姿を見て、みなさんが少しでも頑ろうと思ってくれたらいいなと思ってます。最近すごく頂くんですよ、「SHIN君の姿を見てもう1度夢に向かおうと思いました」というような手紙を。かの生きる糧になってるんだなと思うと、それがすごく嬉しくて。そうやってかの生きる糧になるためにも、は自分を追い込む。それだけです。うかわないかはもちろんわかりませんが。

――自分を追い込んで追い込んで、その先に自分が報われる間があるんですか?

報われる間はライブですね。

――SHINさんの生き方は“面い”のを通り越してストイック過ぎなことが発覚しました。

いや、はストイックではないです。自分でケツかないと走れないから、自分でケツをすげぇいてるだけです。よくね、ファンのみなさんから「細くなりたいんですけどSHINさんはどうやって痩せたんですか?」っていう質問をもらうんです。でも、本当に真似たりは絶対にしてほしくないし、理なダイエットもやめてほしい。健康なのが一番なので。ちゃんと健康でいてほしいから、みんなには。はしょうがないんです、追い込まないと音楽やれないんで。はたまたステージにいますけど、みたいなことをやるとおかしくなるので。みなさんはの姿を見て“アイツってるな”と思ってくれるだけでいい。それが個々の人生にちょっとでも役立てたら、が生きてる意味もあるので。みなさんがおだとしたら、養分を吸い取る根っこでいいんです。みなさんはみなさんで美しいで居続けて下さい。はすごく強い根っこで居続けるので。みなさんの人生を咲かせるための養分になれればいい、音楽は。それに尽きます。

――面いのを通り過ぎて、最後は美しくまとめましたね。さすが王子!!

だからー、それはただの見てくれの第一印だけだから。王子って言われること自体、痒いんですけど(笑)


取材・文=東條祥恵

SHIN 2017.10.6(金) 梅田TRAD

SHIN 2017.10.6() 梅田TRAD

>>【ライブレポート】SHIN 長い沈黙を経てソロとして本格復帰、その生き様をライブを通して伝えたツアー初日レポート

LIVE DVDSHIN LIVE TOUR 2017 "Good Morning Dreamerat寿LIQUIDROOM』
2017年12月24日(日)発売
¥4,500+税
※この商品はCDショップなど一般流通のお取り扱いはございません。
めは、公式通販サイトsilkroad store( https://silkroadstore.jp ) にてお願いいたします。

1st ALBUMGood Morning Dreamer
2017年8月23日発売
【プレス限定盤A】[CD+DVD]EAZZ-0178 ¥2,800+
【プレス限定盤B】[CD+PHOTO BOOKLET仕様(28ページ)]EAZZ-0179 ¥2,500+税 
CD収録曲>
1.jack the ripper
2.why not?  
3.just going true side  
4.4444  
5.WEAKEND  
6.TERRITORY  
7.dirty hurry  
8.restart  
9.2015.4.29
DVD収録内容>
01. MUSIC VIDEO「just going true side」
02. LIVE MUSIC  VIDEO「WEAKEND」
2016/12/24 SHIN 1st LIVE 20161224約束EX THEATER ROPPONGI
03. アーティスト写真撮影&MUSIC VIDEO「just going true side」オフショット映像

 

SHIN 2017.10.6(金) 梅田TRAD