東京都中野区の老人ホームで居住者の男性=当時(83)=が死亡する事件があり、警視庁捜査1課は14日、殺人容疑で、同施設で介護士として勤務していた元職員皆川久容疑者(25)=杉並区方南=を逮捕した。「間違いありません」と容疑を認めているという。

 逮捕容疑は8月22日未明、中野区白鷺の介護付き有料老人ホーム「ニチイホーム鷺ノ宮」の浴室で、湯を張った浴槽内に居住者の藤沢皖さんの口や鼻をつけるなどして窒息死させた疑い。

 捜査1課によると、皆川容疑者は当時1人で藤沢さんの入浴介助をしていた。任意の調べで、ナースコールが鳴り、目を離したら溺れていたと説明。しかしナースコールが押された形跡はなく、遺体の首に絞められた痕があったことから事件の可能性があるとみて捜査していた。

 皆川容疑者は藤沢さんが排せつの失敗で何度も布団をよごすなどしたため、「殺してやろうと思った」と説明。入浴前に首を絞めたことを認めている。日常的な虐待はなかったという。藤沢さんは認知症に加え体の動きが不自由になるパーキンソン病を患っていた。

 施設を運営する会社は取材に対し、「聞き取りの結果、職員による暴行の事実は確認できなかった」としていた。

 同社は「二度とこのような事態を発生させないよう、社員教育の徹底、安全管理体制の強化を図る」とのコメントを出した。