皆さんは、朝型だろうか、夜型だろうか? 夜更かしできないという人がいる一方で、早起きが苦手な人が世の中にはいる。「教えて!goo」にも、「夜型→朝型へ生活サイクルを変えたいと思っています」という投稿があり、夜型生活にリスクを感じている人もいる。そこで今回は生体リズムの仕組みなどを研究している早稲田大学先進理工学部の柴田重信教授に、朝型夜型になる原因、夜型タイプのリスクなどについて伺ってみた。

■朝型タイプ、夜型タイプの原因は?

早寝早起きで朝から元気に活動する「朝型タイプ」、夜になると目が冴えて元気になる「夜型タイプ」に分かれるのはなぜなのか。

「一つには、先天的に朝型、夜型タイプである可能性が考えられます。人間は朝になれば目が覚め、夜になれば眠くなる――。これは生物が備えている体内時計の働きによって起こります。体内時計を動かしているのが、時計遺伝子と呼ばれる細胞内の遺伝子であり、これには微妙な個人差があります。もう一つの要因として、後天的に朝型、夜型になりやすい生活パターンで過ごしていることがあげられます。例えば、夜遅い時間にパソコンやスマホの画面を見ている人、夜遅くに多めの夕食をとったり運動をする人などは、夜型タイプになりやすいです」(柴田さん)

「自分は夜型タイプ」と言う人の生活パターンを見ると、遅くまでパソコンで仕事をしたり不規則な食事をしている人が多いのではないか。このような生活を続けていけば、夜型になる可能性が高まるという。

■夜型タイプは健康リスクが高い

夜型タイプには、健康によくないイメージがあるが、実際のところどうなのか。

「夜型タイプの人は、メタボリックシンドロームになるリスクが高くなる傾向があります。朝食欠食率が非常に高い傾向があるためです。朝食をとらないということは、食生活も不規則になり、栄養バランスが乱れてしまいます。そのこともメタボリックシンドロームを助長させます。また、夜型タイプの学生は、学業成績がかんばしくありません。質の良い睡眠、十分な睡眠がとれていないため、脳の活動にも悪影響を及ぼします。夜型タイプのスポーツ選手は、朝のスポーツパフォーマンスがよくないです」(柴田さん)

メタボリックシンドロームは、生活習慣病と密接な関係がある。夜型タイプであることでそのリスクが高まるのであれば、朝型へ生活サイクルを変えることが望まれるだろう。

■夜型から朝型へ変えることはできるのか?

夜型を朝型に変えることはできるのだろうか。変えることのメリット、デメリットもあわせて聞いてみた。

「先天的な夜型タイプの人が朝型に、朝型タイプの人が夜型へ変えるのは難しいと思います。というのも体内時計を動かしている時計遺伝子には、個人差が大きいからです。朝型家系、夜型家系といったように、朝型になりやすい遺伝子、夜型になりやすい遺伝子を受け継いでいる場合ですね。一方、後天的な場合は先天的なタイプに比べ、変えやすいでしょう」(柴田さん)

もともと持って生まれた体質に逆らうのは難しい。明日から朝型にすると、あまり意気込むのもストレスが溜まりかえってよくないとのこと。

「夜型タイプは健康リスクが高いこともあり、できれば朝型生活に変えたほうがよいと思います。ただし、高齢者の極端な朝型も、健康上よくないことがわかってきました。また、夜型を無理に変えようとすると、そのことがストレスになり体内時計の働きが悪くなることがあるので、中間型を目指すとよいでしょう」(柴田さん)

まずは就寝時間を早め、朝も少しずつ早起きするように心がけたい。朝食を抜かないことも重要だ。無理しないよう気をつけながら、健康的な朝型へ移行することがよいようだ。

●専門家プロフィール:柴田 重信
早稲田大学先進理工学部教授。生理・薬理学教室にて、胎内時計と生活習慣病、胎内時計と免疫機能などの研究を行っている。
時間栄養科学研究会

教えて!goo スタッフ(Oshiete Staff)

朝型・夜型になる原因、遺伝子が関係していた!