希望の党の小池百合子代表(東京都知事)が14日、新執行部発足を見届ける形で代表を辞任した。衆院選惨敗で低下した求心力は回復が見込めず、民進党をほうふつとさせる党内対立に嫌気が差しての「投げ出し」と言えそうだ。一方、新体制は自らの路線を踏襲する一派で固め、異論を唱えた大串博志衆院議員らは排除された。党分裂の火種は残った。

 「希望の党は、まだ生まれてよちよち歩きの新しい党だ。フレッシュで希望がなければいけない」。小池氏は約50人の国会議員団を前にこう訓示した後、代表辞任を表明。「玉木雄一郎共同代表にこの後を任せたい。推挙させていただきます」と唐突に後継指名した。

 小池氏にとって国政再進出の試みは誤算続きだった。政権交代をもくろみ衆院選に235人を擁立したが、公示前議席を下回った。当選者の8割は民進党からの合流組で、一部が公然と小池氏に辞任を要求。安全保障関連法容認などの党方針に反旗を翻した。

 こうした中、国会議員団を率いる共同代表に自らの意をくむ玉木氏が就いたことで、小池氏は代表を退いても路線継続が可能と判断したとみられる。小池氏は記者団に「共同代表選を通じて方向性は収れんされていくと期待している」と語った。

 党内で意見が割れる憲法改正問題を扱う憲法調査会長には、結党メンバーで改憲に積極的な細野豪志元環境相が就任。細野氏は「自衛隊をどう憲法に書いていくかも非常に重いテーマだ。タブー視することなく、しっかり議論して早期に方向性を出したい」と意欲を示した。

 新執行部には、古川元久幹事長や長島昭久政調会長ら小池路線に賛同するメンバーがずらりと顔をそろえた。国政から距離を置くこととした小池氏が再起を期す布石との見方もある。

 一方、共同代表選で安保法や9条改憲反対を掲げた大串氏は記者団に、小池氏が玉木氏を後継指名したことを「非常に違和感がある。ブラックボックス的な印象を受けた」と批判。総会では「玉木代表」承認の拍手を拒否した。

 人事では大串氏やその一派は要職から排除された。大串氏の周辺は「この党に希望はない」と嘆いた。 

〔写真説明〕希望の党の両院議員総会で厳しい表情の小池百合子東京都知事=14日午後、東京・永田町の衆院第1議員会館

希望の党の両院議員総会で厳しい表情の小池百合子東京都知事=14日午後、東京・永田町の衆院第1議員会館