中国国内の自転車シェアリング企業がこの半年の間、相次いで6社倒産した。今年8月に日本進出を果たした同業大手のofoも経営危機を報じられた。近年爆発的に拡大してきた同業界に参入する企業が急増しており、企業間の競争激化と市場の飽和状が、企業が次々と倒産した主因だとみられる。

 今年6月13日、四川省重慶市で自転車シェアリングサービスを手掛けた「悟空単車」が倒産した。業界内で初となった。貸し出した自転車の9割が持ち去られたという。

 その後、同様のサービスを展開する「町町単車」「3Vバイク」が経営難で倒産した。11月に入ってからは、「酷騎単車」と「小藍単車」と「小鳴単車」も相次いで経営破綻になった。

 中国メディア「騰訊科技」(24日付)によると、中国国内自転車シェアリング市場では、業界最大手の摩拝単車(以下、モバイク)と2位の北京拝克洛克科技(以下、ofo)の市場シェアは95%だ。これに対して、倒産した悟空単車などの市場シェアはわずか5%という。

 200万台の自転車がゴミに

 今年6月に中国自転車協会が発表した統計によると、2016年に自転車シェアリング会社20社が、市場に約200万台の自転車を投じた。17年には、昨年の10倍の約2000万台が投入されるとの見通しだという。

 自転車シェア市場がすでに飽和状態になった上海市などでは、新たなに大量の自転車を投入するのは、交通の妨げや自転車の迷惑駐輪を一段と深刻化させ、社会問題となった。また企業の破綻で、町の至る所に放置された自転車の処分が問題となる。

 経営難に陥る企業の増加に伴い、放置された自転車が急増している。中国国内メディアは、「悟空単車」などの倒産で、各都市で約200万台の自転車がごみになると試算した。

 保証金の返金トラブル

 また、自転車シェアリング会社の倒産後、ユーザーへの保証金払い戻しができず、トラブルが続出している。一般的に、ユーザーが自転車シェアリングサービスを利用する際に、スマートフォンアプリで実名登録、本人確認などの手続きを行う必要で、また99元~298元(約1683円~5066円)の保証金を支払わなければならない。

 今年8月、経営破綻に直面した酷騎単車がスマートフォンアプリで「7日間以内に保証金の返金ができない」と告知した。同月、町町単車が保証金の払い戻しを拒否したうえ、社長が「夜逃げした」と報じられた。

 ほとんどの自転車シェアリング会社はブームにあやかりたいと思って立ち上げられたが、ビジネスモデルを確立できず、赤字経営を続けている。前述の「騰訊科技」は、ユーザーからの利用料と保証金だけが会社の収入源となっているが、自転車の維持コストなどをカバーすることができていないと、指摘した。

 中国メディアはこのほど、10億元(約170億円)規模の保証金が返金されることがないと伝えた。

 業界大手モバイクとofo、日本に進出

 

 一方、中国メディアはこのほど、ofoの経営陣の間では経営方向をめぐる対立が起きていると報道した。タクシー配車とライドシェア(相乗り)サービスで中国最高大手・滴滴出行出身の幹部らが出社を拒んだという。

 昨年9月、滴滴出行はofoに対して数回出資を行った。滴滴出行は現在、ofoの30%以上株式を保有し、同社の筆頭株主となっている。幹部らは今年7月に滴滴出行からofoに入社した。

 また、ofoの重要出資者の一人、中国国内投資家の朱嘯虎氏もこのほど、ofoが最大手のモバイクと将来的に合併することを示唆した。

 国内ネット大手や金融機関などから莫大な出資と融資を受けて、「モバイク」と「ofo」は近年海外進出を加速化している。

 日本では、モバイクは8月に北海道・札幌市で自転車シェアリングサービスを始めた。今後国内10都市で同サービスを展開していくと報じられている。

 ライバルのofoは9月、通信大手のソフトバンクグループ傘下の子会社と提携し、東京と大阪でサービスを開始した。

 バブル化した中国自転車シェアリング市場で始まった「淘汰」は、日本市場にも影響を及ぼすかが注目されている。

(翻訳編集・張哲)

中国国内自転車シェアリング企業がこの半年の間、相次いで6社倒産した。写真は北京市にある廃棄されたシェアリング用自転車の収集場の様子。(Kevin Frayer/Getty Images)