主催者の粋な計らいの裏には、松山からのラブコールがあった。

「最初は、主催者で松山とクラブ契約するダンロップからの指名かと思っていましたが、最終日の会見で、松山が自分の希望だったことを明かした。日本で94勝し、メジャーでジャック・ニクラスやアーノルド・パーマーと争ってきたジャンボさんの目に、今の自分がどう映っているのか聞きたかったようですね」(ゴルフ担当記者)

 ただ、その答えを直接には聞けなかったようで、

「試合中なので無理だったけど、試合でしかわからないこと、(ラウンド中にしか)感じられないことがあると思うので、興味があって回らせてもらった。メディアの皆さんが聞いてくれると信じています」

 と話していたという。スポーツ紙カメラマンによれば、

「試合中に話ができるのはわずかな移動中ぐらいしかなく、そのうえ、ツーオンを狙う松山に対し、ジャンボは刻むので、どうしても離れてしまう。ただおもしろかったのは、先にグリーン手前に運んだジャンボがラフに移動し、グリーンを狙う松山に熱視線を送っていたことでした。折り畳みのイスに腰かけてジッと見ていた。飛ばし屋同士、感じるものがあったんでしょうね」

 初日、首位ケプカと2打差の4位タイにつけた松山に対し、尾崎は6オーバーの81位だった。

「松山は1Wで300ヤード越えを連発し、18番のイーグルも彼だけでした。それを見たジャンボは『世界のプレーヤーには、このコースは短いよな』と目を細めていた。ただ70歳のジャンボも最終9番で7メートルのパットを沈めてバーディー。ファンにVサインを送った。松山は『ここで決めたらカッコいいなというところで決める』『サンドウェッジでスピンをかけるアプローチとか、(自分が)打てないものもあった』と、お互いに刺激を受けながらのラウンドだった」(ツアー関係者)

 2日目、首位ケプカと1打差の優勝争いを演じる松山に対し、尾崎は通算14オーバーのブービーに後退。

「ジャンボは今回、新しいシャフトのアイアンセットで臨んでいた。軽くて硬いものに差し替えたが、これが裏目に出た。痛めている背中や腰を気遣うあまり、練習不足だったことを認め、『振ろうと思っても(ダメだった)』と、この日のスコア『79』が悔しそうでした。ただ、来季の現役続行について聞かれ、『そう。(現役続行で)よろしいですよ』とツアー参戦を明言した。『英樹のゴルフを見て、少しでも飛距離を近づけようとする努力が必要だな』『課題は持ち越し』と、松山とのラウンドで刺激され、続投を決断したように映りました」(スポーツ紙デスク)

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