人間は同じことをしていると、どうしても「慣れてしまう」ものです。

「これまでやってきた方法でやるのが一番いい」
「今まで上司がやっていた仕事を何で急に自分がやらなきゃいけないんだ」

仕事をしていれば、こう思うことは日常的に起こりますよね。
しかし、実はこうした「いつもと同じで良い」「余計なことを考えたくない」という感情が、その人自身の成長どころか、チームの成長すらも妨げることになってしまうのです。

『新版 “思考停止人生”から卒業するための個人授業』(ごま書房新社刊)は研修講師一筋約30年の潮田、滋彦氏による、「思考停止」から抜け出すためのレッスンが書かれた一冊。本書では、思考停止に陥っている人や職場に見られるパターンを取り上げながら、どのように考え、改善していけばいいのかが明かされています。

では、ここではまず「思考停止」に陥っている典型的な10の行動を取り上げましょう。

1、物事を決めつける
2、他人が言うことの「うけうり」をする
3、根拠もなく古い習慣にしがみつく
4、否定や言い訳が先に出る
5、前例や過去に基づいて意思決定をしている
6、トラブルや失敗の再発防止まで手を打たない
7、時間を気にしないで過ごす
8、資料やデータをそのままコピペ(コピー&ペースト)している
9、「過去」か「現在」しか時間軸がない
10、日々の行動がパターン化している

当てはまっているものはありましたか? よく見てみると、いずれも考えることを放棄し、新たな行動に移すことを妨げる行為ばかりです。

なぜ、こうした思考停止に陥ってしまうのかというと、「楽」だからです。決まりきったパターンの中にいたほうが、失敗も少ないし、精神的にも楽。新たに何かをすればその分面倒ですし、失敗する可能性もあります。

しかし、ビジネスにおいては、現状維持は衰退とほぼ同じ意味といえます。もしこういう行動をついつい取ってしまっている場合は、自分があまり成長できていない証拠と言えそうです。

■こうした傾向のある職場は思考停止に陥っている!

人間に「思考停止になりやすい行動」があるならば、会社にも「思考停止になりやすい職場風土」の特徴というものがあります。それはどんな職場風土なのでしょうか?

1、コンフリクト(意見の衝突)を好まない
2、特定の個人をちやほやする
3、すべて「個人の自由」として片づける
4、「チャレンジ=余計な仕事」になっている
5、「アンタッチャブル」な領域がある
6、「人と違う」ことが否定される
7、忙しさがすべてに優先している
8、一人のカリスマが引っ張っている
9、大きな成功例がある
10、失敗が許されない

こういう風土を持っていると、「考えるチーム」の成長を妨げます。例えばカリスマ的にデキる人がいる部署は、「あの人に任せればいい」ということになり、周囲が全く成長しません。

また、忙しい職場であればあるほど、仕事に追われて目の前のことをこなすだけになり、黙々とタスクをこなすだけで新たなチャレンジに向かう意識がなくなるでしょう。こうした会社は成長が鈍るのです。

潮田さんは「学ぶ」「考える」「成長する」といった知的活動は、本来ワクワクするものだと言います。しかし、そうしたワクワクが仕事の中から消えてはいないでしょうか。
得た情報を鵜呑みにするのではなく批判的に検討したり、新たなノウハウを得たら実際に行動に移したりしなければ、思考停止から抜け出すことはできません。

本書は「先生」と「ヤマダくん」の対話による個人授業形式で、思考停止から脱するための考え方を学ぶことができます。最近仕事にワクワクできていないと思ったら、潮田さんのワークを試してみてください。

(新刊JP編集部)

『新版 “思考停止人生”から卒業するための個人授業』(ごま書房新社刊)