国会議員秘書歴20年以上の神澤志万です。

 11月25日、希望の党と共同会派を組むと噂されている日本維新の会の臨時党大会の開催が報じられました。松井一郎・大阪府知事の代表続投が再確認されたようです。

 維新といえば、橋下徹さんがツイッターで丸山穂高議員を「口のきき方も知らない」「ボケ」「金で公認を得ている」と攻撃して炎上したことは記憶に新しいですが、これについて、こんな声があがっています。

「橋下さんが攻撃しないといけないのは、別の議員だろう」

 維新議員の秘書をしている先輩が嘆いていました。丸山議員は若いので確かに未熟な部分もあるかもしれませんが、東京大学経済学部卒業後に経済産業省入省、松下政経塾を経て維新から立候補し、当選3回(大阪19区)という、なかなかの経歴です。

 先輩秘書によれば、丸山議員の政策立案能力は非常に高く、維新の政務調査会になくてはならない存在だそうです。「熱心に政策立案や法案づくりに取り組んでいた」とも聞いています。

 そもそも、維新にはお金で公認を与えるような制度なんてありません。それは、創設者である橋下さん自身が一番よくわかっているはずで、先輩秘書は「橋下さんの真意がわからない」とも言っていました。

●“お友達”で固めた公設秘書の評判が最悪?

 先輩秘書によれば、丸山議員よりも問題なのは、南関東比例ブロックで当選した串田誠一議員(神奈川6区)のほうです。なぜなら、串田議員は“棚ぼた”で当選したにもかかわらず、党への忠誠心や感謝の気持ちが表れていないからだそうです。

 串田議員は選挙区では2万4424票と惨敗(当選した青柳陽一郎議員は8万6291票)で、惜敗率もたったの28.3%でした。ちなみに、総理大臣補佐官や国土交通大臣を歴任した馬淵澄夫さん(希望の党/近畿ブロック)が落選したことが話題になりましたが、馬渕さんは8万8082票で惜敗率は97.2%です。

 つまり、串田議員が実力で衆議院議員になれたわけでないことは明らかなのですが、さらに維新が推薦したベテラン秘書の受け入れを拒否し、自分の“お友達関係”で3人の公設秘書を決めてしまったそうです。

 しかも、そもそも約2万票しか獲れていないのですから、本来であれば地元の活動に力を入れるべきにもかかわらず、公設秘書の3人はすべて議員会館勤務なのだとか。

 さらにさらに、その公設秘書たちも“珍獣”ぞろいで、党職員も「話が通じない」と頭を悩ませているそうです。維新議員の秘書たちからの評判も「謙虚さがなく不愉快」と最悪です。

●大阪では評価されている維新の「身を切る改革」

 なぜ橋下さんは、こういう議員のことは攻撃しないのでしょうか。丸山議員ほど知名度がないからでしょうか。いやむしろ、橋下さんは丸山議員に対して「お前の知名度を上げてやったぞ!」とでも思っているのでしょうか。

 総選挙で議席を14から11に減らしてしまった日本維新の会ですが、実は大阪では、実現してきた数々の「身を切る改革」が高く評価されています。その舵を最初に切ったのは、ほかならぬ橋下さんです。

 神澤は、個人的には「『おおさか維新の会』という名称のままのほうがよかったのでは?」と思っています。維新の改革は、まだ大阪でしか実現できていませんからね。

 でも、大阪の改革を見習って東京都も高校の無償化を進めていますし、追随する自治体が増えているのも事実です。「所属議員の数は少なくても存在意義は高い」のが日本維新の会という政党であり、やはり“党の顔”は橋下さんしかいないような気がします。

 政界復帰を求める待望論があるのも確かですし、ぜひ復帰して、串田議員のような“間違って当選した議員”を叱ってほしいと思います。
(文=神澤志万/国会議員秘書)

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