●草間弥生の南瓜と巨大なシャンデリアのコラボも
アジア最大規模のハブ空港である韓国・仁川(インチョン)国際空港から車で3分。そこには、アートとエンタテインメントを融合した、韓国初の本格的統合型リゾート(IR)施設「パラダイスシティ」がある。4月20日の開業から現在も開発が進められており、2018年9月に完成を向かえる。これだけ空港から近い場所にあるのであれば、フライト前後のスキマ時間に楽しむこともできるだろう。そんな人のために、パラダイスシティのポイントを紹介しよう。

○世界のアート約2,700点が一同に

パラダイスシティは、セガサミーホールディングスが韓国・パラダイスグループと設立した合弁会社「PARADISE SEGASAMMY Co., Ltd.」が運営するIR。パラダイスグループは1968年創業以来、仁川を始めソウルウォーカーヒルや釜山、済州など5カ所で世界水準のカジノサービスを展開している。約33万平方メートルの敷地の中には現在、ホテルやカジノ、コンベンションホール等が展開されており、今後、プレミアムスパ(温浴施設)やクラブ、エンタテインメント施設、デザイナーズホテルなどがそろう。

5つ星ホテルの実力は、そのエントランスからも十分伝わってくる。高く設けられた天井からはシャンデリアが輝き、その下には世界のアートが随所に飾られている。エントランスにはダミアン・ハーストのペガサスが、その奥には草間彌生の南瓜が待ち受けている。

パラダイスシティ内にはその他にも、スボード・グプタ、イ・ガンソ、オ・スファンなど、国内外有名アーティストの100作品を含む芸術品が約2,700点そろう。厳かな雰囲気も合わさって、まるで美術館を巡っているような気分になってくるだろう。

数多く設置されているシャンデリアの中でも一番の輝きを放つのが、吹き抜けになった「WOWスペース」の天井にある、6,200個以上のクリスタルで製作した巨大シャンデリアだ。草間弥生の作品の上に設けられており、20分間隔でクリスタルが上下する演出も行われるので、ぜひそのタイミングを見逃さないようにしていただきたい。

○客室面積は45平方メートルから

ホテルエリアは地下2階から地上10階となり、客室は「パープル ウィング」「レッド ウィング」「ゴールド ウィング」の3つの棟からなる。特に「ゴールド ウィング」はカジノ利用者専用フロアで、「ゴールド ウィング」宿泊者だけが利用できるサウナやプール、フィットネスも設けられている。

全711室の客室はゲストルーム(デラックス/プレミアムデラックス/グランドプレミアムデラックス)とスイート(コーナースイート/デラックススイート/グランドデラックススイート/ロイヤルスイート/プレジデンシャルスイート)、さらに、プールヴィラ(デラックスプールヴィラ/グランドデラックスプールヴィラ)からなる。

大きく設けられた窓からは、空港を離着陸する飛行機を眺めることもできる。一番下のクラスとなるデラックスでさえ、キングサイズのベッドを備えたベッドルームとバスルームからなる45平方メートルという空間設計だ。それぞれの客室にはシャワーブースのほかにバスタブもあり、ビール等のドリンクやスナック等は無料となる。

続いてはレストラン&カフェエリア、そして、エンターテイメント空間を紹介する。

●遊ぶ空間は楽しく華やかに! カジノは負けてもおいしい
○注目は遊び心満載の「サファリパーク」

レストランは、イタリアン「La Scala(ラ・スカラ)」、中華「Imperial Treasure(インペリアルトレジャー)」、和食「Raku(楽)」、ビュッフェレストラン「On The Plate(オンザプレート)」があり、朝食は「On The Plate」のみで展開している。和洋中様々な料理が並び、オムレツやフォーなどはシェフが目の前で仕上げてくれる。ついつい食べ過ぎてしまうのは確実だろう。

成人のみが入場できるエンターテイメントホール「RUBIK(ルービック)」がある一方で、「キッズゾーン」やその奥に広がるスポーツゾーン「サファリパーク」など、様々な層が思いのまま遊べる施設が整っている。特にこの「サファリパーク」は動物たちに誘われるような入り口で、階段を下りていくとちょっとした隠れ家的な空間になっているのもポイント。PlayStationゾーンを始め、ビリヤードやボーリングが楽しめるようになっている。

その他付帯施設として、インドア/アウトドアプールやフィットネス、ロビーラウンジ、クラブラウンジなどが設けられている。夜にロビーラウンジへ訪れると、ピアノの生演奏が行われており、周囲のアート作品とあいまって、特別なひとときを過ごしていることを実感できた。

○カジノで韓国グルメを

パラダイスシティー内のカジノは外国人成年のみが利用できるようになっており、入館時には顔写真付きのパスポートや身分証の提示が求められる。フロア面積は1万5,529平方メートルと、韓国にある外国人専用カジノとして最大級の広さであり、エリア内にはテーブルゲーム(158台)、スロットマシーン(291台)、エレクトロニックテーブルゲーム(4台62席)が設けられている。

カジノ内にはプレイヤーズカード所有者が利用できるレストラン「Cafe9」もあり、和食や韓国料理、中華料理など様々なメニューを取りそろえている。メニューは当日のゲーム利用実績によって選べ、最大3食分までサービスしている。例えカジノで負けてしまっても、このレストランでおいしい時間を過ごすことができるだろう。

また、コンベンションホールとして、30席規模のミーティングルームから980席規模の大宴会場まで、大小様々な空間をそろえている。空港から3分という立地ということもあり、取材で訪れた際にも世界の人々が集うフォーラムが開催されているようだった。

仁川空港とパラダイスシティー間は毎日5~23時、15分おきに無料のシャトルバスを運行している。試しに空港まで歩いてみたところ、15分もかからなかった。できれば宿泊してその魅力を味わいたいところだが、フィットネスやプール等は宿泊者限定のサービスではあるものの、館内のアート巡りはもちろん、レストラン&カフェ、カジノ等は一般来場者も利用可能だ。韓国初の本格的IR体験を韓国観光のひとつに加えてみるのもひとつの手だろう。
(松永早弥香)

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