人気漫画「るろうに剣心」の作者、和月伸宏さんが女児の裸のDVDを所持していたとして、児童買春・児童ポルノ禁止法違反容疑で書類送検されたことで、様々な影響が出ている。

ジャンプスクエアで連載中の続編「北海道編」が2018年1月号で休載になったほか、CSなどの日活の映画チャンネル「チャンネルNECO」も11月25日に予定していた映画版「るろうに剣心」3作の放送を中止した。

さらに、12月16、17日に開催されるジャンプフェスタでの「北海道編」オリジナルグッズ(シャープペン、マグカップ)の発売中止も決まった。

タレントが逮捕されるなどして、出演作品に影響が及ぶことは時折あるが、今回は、漫画の作者が書類送検されたというケースだった。漫画の作者であっても損害賠償責任を負う可能性はあるのか。佐藤大和弁護士に聞いた。

●現実問題として可能性は高くないが・・・

「私は『るろうに剣心』の緋村剣心に憧れて弁護士になったため、今回の件については驚きを隠せませんが、今回の件で、漫画が休載になり、映画の放送も中止になっており、多くの影響を与えています」

和月さんに損害賠償責任は発生するのか。

「タレントの場合、何か違法行為をした場合、タレント自身に違約金などが発生する場合はあります。それと同様に、漫画家自身が違法行為をした場合でも、違約金や損害賠償責任が生じる可能性はあります。

もっとも、タレントの場合も同様ですが、映画などのテレビ放送などを中止にした場合には、テレビ局などの自粛行為であるため、漫画家に対して損害賠償が発生する可能性は低いといえるでしょう。

また、現実問題として、出版社などが漫画家に対して損害賠償を請求する可能性は高くはないと思っていますが、仮に漫画家が違法行為をして、本が出版できなくなった場合や、イベントが中止になった場合など具体的な損害が発生した場合には、損賠賠償が認められる可能性はあります。

今回の件に対して、インターネットでは『見せしめ』や『騒ぎすぎだ』という意見も散見されます。しかし、一人の『るろうに剣心』のファンとしては本当に残念ですが、児童ポルノは、児童の権利を著しく侵害するものであるため、厳しく処罰すべきであり、そのようなことはないと思っています」

(弁護士ドットコムニュース)

【取材協力弁護士】
佐藤 大和(さとう・やまと)弁護士
代表弁護士。毎週月曜「バイキング」に出演中。芸能人の権利を守る「日本エンターテイナーライツ協会(ERA)」共同代表理事。エンターテインメント分野に強く、多くのタレント、ユーチューバー、スポーツ選手等の顧問弁護士をしている。厚生労働省「労働法教育に関する支援対策事業」教材作成委員を務めている。

事務所名:レイ法律事務所
事務所URL:http://rei-law.com/

「るろうに剣心」作者書類送検で新章休載、グッズ発売中止…損害賠償責任はある?