中国共産党中央規律検査委員会の前トップの王岐山氏はこのほど、党最高指導部の会議に出席した。王氏は、10月下旬に閉幕した党大会で最高指導部から退き、一般党員となった。専門家は、王氏が同会議に出席したことが今後、引き続き党内で影響力を発揮していくことを意味する、と指摘した。

 香港英字紙・サウスチャイナ・モーニング・ポスト(1日付)は、王岐山氏は依然として、党中央政治局常務委員会会議に出席する資格を与えられていると報道した。また同紙は数人の情報筋の話を引用して、来年3月開催の両会で王岐山氏は国家副主席に選出されると伝えた。

 王岐山氏は、習近平国家主席の右腕として過去5年間、大規模な反腐敗運動を通して、党内習氏の敵対勢力である江派の弱体化に成功した。しかし10月の党大会において、習陣営と江派は権力集中をめぐって激しい駆け引きを繰り広げていた。その結果、習氏は、江派に譲歩してひとまず王岐山氏の次期チャイナセブンの再任をあきらめた。

 上海政法学院の陳道銀・副教授はサウスチャイナ・モーニング・ポストに対して、国家副主席に選出される見通しの王岐山氏は、最高指導部メンバーでないにもかかわらず、党の長老や習氏の顧問として影響力を発揮していく、との見方を示した。

 一方、時事評論員の夏小強氏は、「王氏が中央政治局常務委員会会議に出席したことは、同氏は依然として習政権の中心人物であり、習氏の政権運営に関わっていくことを意味する」との認識を示した。習政権はこれからも反腐敗運動を強化していくと指摘した。

 また、「一般党員となった王氏が最高指導部の会議に出席したこと自体は、党内指導部で『68歳以上引退』との慣例を破ることより、大きな意味を持つ」と語った。

 党大会で、王岐山氏と同じく最高指導部から退任した江派の劉雲山氏、張高麗氏などが、中央政治局常務委員会に出席したとの報道はまだない。

 「習近平氏は中央政治局常務委員会の主導権と政策決定権を完全に掌握したことが明白だ」と、夏氏が述べた。

(翻訳編集・張哲)

 

香港メディアはこのほど、10月の党大会で最高指導部から退任した王岐山氏が中央政治局常務委員会の会議に出席したと報道した。(PHILIPPE LOPEZ/AFP/Getty Images)