ゲームロフトとカヤックは2017年12月2日,今月中に配信予定のスマートフォン向けFPS「モダンコンバット Versus」(iOS / Android)のオフラインイベントを,東京・秋葉原で開催した。
 当日の会場では,モダンコンバット Versusのゲーム内容が紹介されるとともに,一般来場客の体験会などが行われた。また4Gamerでは,イベントの終了直後に関係者へのインタビューを実施しているので,その模様もあわせて紹介しよう。

 モダンコンバットは,第1作が2009年にリリースされた,スマホ向けFPSとしては非常に長い歴史を持つFPSシリーズである。これまでナンバリングで計5作品がリリースされており,シリーズ累計で1億DLを突破しているという。


 そんなシリーズの最新作となる「モダンコンバット Versus」だが,見てのとおりナンバリング作ではない。というのもチーム戦のPvPに特化したゲーム内容で,テロリストとの戦いを中心に描いてきた従来シリーズ作とは大きく異なっているからだ。

 今作には,それぞれ異なるスキルを持ち合わせた13名のエージェント(プレイアブルキャラクター)が登場。各エージェントはアタッカー/アサシン/ディフェンダー/スペシャリストのロール(役割)に分類され,これを踏まえたチームワークが攻略の要となっている。


 モダンコンバットでは,小さなスマホ端末でFPSを楽しめるように,さまざまな工夫がなされている。たとえば,敵にターゲットを合わせるだけで射撃を行う「自動射撃モード」が搭載されているのだ。
 また,助走をつけることで一部の壁を駆けぬけられたり,障害物を飛び越えたり,くぐったりと,いわゆるパルクール的なアクションを,スマホでも手軽に味わえるという。


 ゲームモードは複数が用意されており,今回のイベントでは「ゾーンコントロール」と,現在開発中の「バウンティ」の2種類が紹介された。

●「ゾーンコントロール」
 マップ内の指定されたポイントの制圧がクリア条件。ポイントに陣取っていると制圧ゲージがたまっていき,これが100%になると勝利だが,敵味方がここに集まるため,必然的に激しいバトルが繰り広げられる。


●「バウンティ」
 敵チームのメンバーを倒すと,ドッグタグのようなものがドロップし,これを回収することでポイントを獲得。制限時間内の獲得ポイント数を競うというゲームモード。仮に味方メンバーがやられても,すかさずドックタグを回収すれば,敵チームのポイント獲得を阻止できる。


 そのほか今作は,コミュニティサービス「Lobi」などを展開するカヤックが共同運営を行っている。正式サービス開始後はオンライン/オフラインでの大会を積極的に開催するという。2018年の1月や夏には,オフラインでの大会も予定されており,この辺りの運営手腕にも注目だ。


 ひととおり紹介が行われた後は,一般来場客をまじえての体験会が実施。今回のイベントは事前応募制で,モダンコンバットのファンが多く来ていたようだが,皆すぐにゲームに慣れ,4vs.4のチーム戦を楽しんでいた。


 「モダンコンバット Versus」は,2017年12月中のサービス開始が予定されている。現在,事前登録が受付中なので,興味を持った人は,4Gamerの関連記事や「こちら」のページで詳細をチェックしよう。

リンク:「モダンコンバット Versus」公式サイト


 オフラインイベントの終了後,「モダンコンバット Versus」の運営スタッフに直接話を聞くことができた。イベントレポートに続き,運営スタッフへのインタビューを紹介しよう。



■コミュニティを盛り上げるべく「Lobi」のカヤックとの共同運営を

4Gamer:
 「モダンコンバット」のシリーズは,2009年からほぼ毎年リリースされていますが,今回は「モダンコンバット5: Blackout」から3年以上と長いスパンを要しています。開発作業は難航しましたか。

ゲームロフト 松下健太郎氏(以下,松下氏):
 近年はスマホ端末のハイスペック化が顕著で,それに伴い,アプリには高いクオリティが求められています。弊社を例に挙げると,近年リリースするタイトルは,最低でも2年の開発期間を要しています。

 また今作では,「モバイルFPSの新時代を切り開く」というコンセプトのもと,チーム戦のPvPを軸に各種システムを刷新しており,あえてナンバリング作にしていません。それだけに,開発作業は大変でした。待ち続けていたファンの皆様に向けては,本当にお待たせしましたという気持ちです。

4Gamer:
 確かに,本作のグラフィックスはすごいですね。

カヤック 髙久敏宏氏(以下,髙久氏):
 ええ。先ほどのイベントではスマホの画面を映画館のスクリーンに映し出しましたが,何度見ても,これがスマホ向けアプリとして動いていることに驚かされますね。

4Gamer:
 今作のもうひとつの大きな特徴として,ゲームロフトがカヤックと共同運営を行っていることが挙げられます。カヤックといえば,コミュニティサービス「Lobi」の印象が強いですが,どういった経緯で共同運営を行われたのでしょうか。

松下氏:
 チーム戦がメインコンテンツの本作を盛り上げるためには,良質なコミュニティが欠かせません。
 ですが,本作の開発チームはカナダのモントリオールにあり,各地域に密着したサポートには,どうしても限界があります。欧米圏では実績があっても,アジア圏はアプリ市場の文化などが大きく異なり,まだまだ攻略しきれていません。
 そこで,日本におけるコミュニティ展開のノウハウを持っているパートナー企業を探すことにしました。

4Gamer:
 その結果,カヤックに白羽の矢を立てた理由は?

松下氏:
 前作の「モダンコンバット5」におけるコミュニティ展開の実績が大きいです。当時の日本における「モダンコンバット」コミュニティは,「Lobi」を中心に盛り上がっていたといっても過言ではありませんでした。

4Gamer:
 具体的に,カヤックは今作でどういったサポートを行うのでしょうか。

髙久氏:
 もっとも分かりやすい部分としては,正式サービスの開始後に開催するオンライン/オフラインでの大会運営です。
 こういったマルチプレイ型のオンラインゲームでは,定期的にイベントを開催することが大切だと考えています。たとえば,次の大会に出場することを目標に,そのために仲間を集めたりクラン活動を頑張ったりと,モチベーションにつながるでしょう。

4Gamer:
 先ほどのイベントでは,サービス開始直後の2017年12月から,毎月ペースで大会を実施すると発表されました。すでに準備も始められていると思いますが,手応えはいかがですか。

髙久氏:
 これまでLobiで培ってきたノウハウを最大限に生かせる展開で,ワクワクしています。
 これまでも弊社では,オンラインゲームの運営業務を行ってきましたが,本タイトルのように大規模な展開は,カヤックとしても学ぶことや得るものが非常に大きいと思います。ゲームロフトさんが大切に育ってきたモダンコンバットというブランドを、さらに盛り上げていきたいですね。

4Gamer:
 一方のゲームロフトにとって,カヤックと組んだ感想はいかがですか。

松下氏:
 カヤックさんが持つコミュニティ展開や日本ならではの運営の知見は,まさしくゲームロフトが求めていた部分だと実感しています。その知見を活かして,両社の力をあわせて日本の「モダンコンバット」コミュニティをより盛り上げていきたいですね。

4Gamer:
 大会のサポート以外はどうでしょう。たとえば日本向けのカルチャライズなどは行いますか。

髙久氏:
 ゲームバランスの調整や,イベント・キャンペーンの企画など,いわゆるオンラインゲームの運営業務に関連する大部分を,ゲームロフトさんと二人三脚で行っています。
 モダンコンバット Versusは,ゲームとしてのクオリティは高いものの,いわゆる“洋ゲー”ですので,日本でより多くのユーザーに遊んでもらえるようにするために,我々がやるべきことは沢山あります。たとえば,日本版ならではのスキンなども,ぜひ開発したいですね。


■FPSの裾野が広がるのは,モダンコンバットにとっても大きなチャンス

4Gamer:
 「モダンコンバット」は1作目がリリースされたのが2009年で,ある意味,スマホの進化とともに歩んできたシリーズといえます。これまでの歩みを振り返って,感想はいかがですか。

松下氏:
 2009年といえばスマートフォンという単語すら一般的ではありませんでしたが,その頃からゲームロフトは最新技術を取り込んできました。近年でいうとAppleのMetalや3D Touchなどの技術にもいちはやく対応していますし,その姿勢は今後も変わりません。

4Gamer:
 他社のスマホ向けFPSでは,この小さな端末で遊びやすくするために,移動などを大胆に簡略化するアプローチも見られます。しかしモダンコンバットでは移動も手動で行うなど,PC向けFPSに肉薄していますね。

カヤック ピエール・ラボリ氏(以下,モダピ氏):
 ええ。そのうえで,スマホにおける遊びやさすさを両立させているところが,モダンコンバットの強みですね。

4Gamer:
 たとえば今作では,FPSをスマホで遊びやすくするために,どういった工夫をされていますか。

モダピ氏:
 分かりやすい例だと,照準を合わせただけで射撃を行ってくれる「自動射撃モード」が挙げられます。
 これによりプレイヤーは,左手の親指でエージェント(プレイヤーキャラ)の移動,右手の親指で視点変更に専念でき,スマホでも無理なくFPSを楽しめます。

4Gamer:
 そういったモードを搭載することに対し,コアプレイヤーからの反発はありましたか?

松下氏:
 一部の地域で「モダンコンバット Versus」のテスト配信を行ったときも,同様の議論がありました。最終的には,スマホ向けのFPSに馴染みがなかったプレイヤーとコアプレイヤーの双方が満足できるゲームモードを採用しました。

4Gamer:
 それはどういった仕様なのでしょうか。

モダピ氏:
 具体的には,これまでスマホでFPSを楽しんだことのないプレイヤーは自動射撃モード,コアプレイヤーはマニュアルでの射撃モードを選択できるようにしました。

4Gamer:
 なるほど。近年は「Overwatch」や「PUBG」などの登場により,FPSというゲームジャンルの裾野が広がっています。この動きを,どのように受け止めていますか。

髙久氏:
 このジャンルにとって,非常に追い風だと感じています。同時に,FPSをスマホで実現しているモダンコンバットにとっても,大きなチャンスです。

松下氏:
 自分も,まったく同感ですね。

4Gamer:
 とはいえ,スマホのプラットフォームはPCとは大きく違います。スマホでFPSを盛り上げるために,これから何が必要だと考えていますか。

髙久氏:
 まずは,多くの人にゲームに触れてもらえる機会を作ること。そしてもうひとつは,実際に触れてもらえたときに「スマホでFPSを遊んでも違和感はないし,面白いんだな!」と感じてもらえるように,さまざまな環境を整えることです。

モダピ氏:
 せっかく触れてもらえたのに,「やっぱりスマホだと遊びにくいな」と感じられてしまうのは,非常にもったいないです。先ほど話に挙がった自動射撃のほかにも,Lobiでのサポートなど,ゲーム内外でサポートを行っていきたいですね。

松下氏:
 今回のオフラインイベントを開催して,モダンコンバットが熱心なFPSファンの期待にも応えられる出来映えであることを,あらためて実感しました。あとは,先ほど申し上げたコミュニティ周りの盛り上げが鍵を握っており,カヤックさんと一緒に頑張っていきたいですね。

4Gamer:
 それでは最後に,12月のサービス開始に向けて意気込みなどをお願いします。

髙久氏:
 今作は4vs4のチーム戦にフォーカスしており,それを満喫するためにコミュニティ周りの施策をさまざまな形で盛り込んでいます。仲間とともに強くなるためのプロセスも含め,ぜひ楽しんでいただけたらと思います。

モダピ氏:
 モダンコンバット Versusは正式サービスの開始後も,エージェントの追加などのアップデートを継続的に実施します。大会も積極的に行うので,運営にも注目してください。あと,モダンコンバットVersusのYouTubeチャンネルもぜひ見てください!

松下氏:
 モダンコンバットは2009年から連綿と続く歴史のあるシリーズで,スマホ向けFPSとしてのクオリティには自信があります。たとえばFPSのファンだけど,スマホでのFPSは未経験という方は,ぜひ一度,プレイしてみてほしいです。きっと「スマホでもこんなに綺麗なブラフィックスでFPSができるんだ!」と驚いてもらえると思います。

4Gamer:
 本日はありがとうございました。

ムービー(※4Gamerへジャンプします)

リンク:「モダンコンバット Versus」公式サイト
リンク:Lobiコミュニティ「モダンコンバット Versus」


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記事URL:http://www.4gamer.net/games/401/G040110/20171205038/
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関連タイトル:
・iPhone モダンコンバット Versus
・Android モダンコンバット Versus

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12月配信予定のスマホ向けFPS「モダンコンバット Versus」のイベントが東京・秋葉原で開催。運営チームへのインタビューと合わせて紹介