俳優で監督のケネス・ブラナーが5日、TOHOシネマズ六本木ヒルズで行われた映画『オリエント急行殺人事件』スペシャルイベントに来場し、日本語吹き替え版の声優を務めた草刈正雄&山村紅葉と対面を果たし、2人の吹き替えを絶賛した。

 1974年にシドニー・ルメット監督がオールスターキャストを集結させて映画化したこともある、“ミステリーの女王”アガサ・クリスティの傑作ミステリーが原作の本作。主人公の名探偵ポアロ役として出演もしているブラナー監督は、寒空の下集まったファンに向けて短い時間ながらも、サインや握手、写真撮影などに気さくに応じ、ナイスガイぶりを見せつけた。その後、ステージイベントに登壇したブラナー監督は「アリガトウゴザイマス!」と謝辞を述べ、「日本に来られてうれしく思います。この映画を誇りに思っています。今回の映画はサプライズがたくさんありますから楽しみにしてくださいね」と観客に呼びかけた。

 この日は、日本語吹き替え声優として、ポアロ役の草刈、オスカー女優ジュディ・デンチ演じるドラゴミロフ夫人役の山村も来場。「お二人が吹き替えたバージョンも聞きましたよ!」と笑顔を見せるブラナー監督は、「本当にすばらしい声で、楽しませていただきました。イギリスの俳優たちはもちろんのこと、(山村に向かって)ジュディ・デンチもあなたに声をあててもらって喜んでいると思いますよ」と称賛のコメント。

 その言葉を受けた草刈は「光栄ですよね」としみじみ、山村も「監督と主演の両方をなさって。すばらしい成功をおさめられている方で。天才ということで、シャイだったり気難しい方だったりするのかなと心配していたんですが、あったかくてフレンドリーな方で。ますますファンになりました」と続けた。さらにこの映画を漢字一文字で表すこととなり、山村が「感」、草刈が「動」という掛け軸を披露。ふたり合わせて「感動」となることで、ケネスも「本当にすばらしいチョイスです!」と笑顔。ケネスがその掛け軸に、ポアロ風のひげがついた「ケネス」印の特注ハンコを押して、お墨付きを与える、という演出をされるひと幕もあった。

 本作を手掛けた米20世紀フォックスは、本作を皮切りにした他のアガサ・クリスティ作品の映画化を進めているというが、それを受けて、ブラナー監督は「あまり詳しいことは言えないですが、ヒントを言いましょう。ピラミッドに関係あります。そして今度は列車じゃなくて船です。お楽しみにしてください」と明らかに「ナイルに死す」を意識したようなコメントを発し、観客の期待をあおった。(取材・文:壬生智裕)

映画『オリエント急行殺人事件』は12月8日より全国公開

来日したケネス・ブラナー(中央)