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 デルは12月6日、8K映像に関するプレスセミナーを開催。8Kが必要とされている現場などを紹介した。

 同社は7月28日に8K(7680×3320ドット)解像度の31.5インチディスプレー「UP3218K」を発売(税抜の直販価格は49万8800円)。ターゲットユーザーとしてメディアやエンターテインメント、科学分野などを想定しており、ユーザーの声も好評だという。

4000万画素のデジカメ写真も等倍で表示できる

 セミナーでは2名のゲストスピーカーが登壇。最初に登壇したのはフォトグラファーの西尾 豪氏。

 西尾氏は、現在のデジカメは4000万画素クラスのものも登場している一方、フルHDや4Kのモニターでこの画像を表示するには解像度が低いと指摘。等倍表示にした場合、一部しか表示されないからだ。

 しかし、8Kモニターなら等倍でほぼ全体の表示が可能で、またAdobeRGB 100%に対応する色域を持つため、色の再現性も高く、確認作業の効率が上がるとした。

 さらに、UP3218Kは画面を90度回転させることで縦表示が可能。縦位置で撮った写真をそのまま表示できるため「(モデルの)全身を撮った写真もかなりすごい」と感想を語った。

8Kテレビは不透明だが8Kディスプレーは定着する

 もう1名のゲストスピーカーはテクニカルジャーナリストの西川善司氏。

 西川氏は今年を8K元年と位置付け、テレビについては2024年ぐらいを目途に定着するか廃れるかの結果が出ると予測。

 その論拠として、歴史的に技術が実用化されてから5~7年で廃れるか、定着するかが決まってきたと指摘した。たとえば2004年にテレビとして初めて製品化されたフルHDは、2012年には携帯電話で実用化されるほど認知された。

 その一方、2010年に製品化された3Dテレビは、2017年では対応テレビがゼロ(ホームプロジェクターで一部搭載)となり、7年で廃れたことを挙げた。

 8K放送については2018年12月から実用化されるが、8Kで放送するのはNHKのみで、さらに既存のアンテナやブースターなどの受信装置の刷新も必要なため、普及するかどうかは不透明とした。

 しかし、映像パネルとしての8Kは製造メーカーが高精細化に前向きで、ニーズもあるので当たり前のものになるだろうと予想。すでに1000ppiオーバーの高精細パネルは量産レベルに達しているという。

 どんな用途で使われるかについては、デジタルサイネージやCAD、絵画などのデジタルアーカイブといったデザイン分野や、内視鏡手術や3D銀河地図といった医療・科学技術分野、そして高解像度化していくのが当たり前だと思われているPCディスプレー分野などが本命として挙げられた。

 さらに、次世代の通信システムである「5G」と8Kも関係が深いと指摘。10Gbpsという転送速度もさることながら、遅延時間が1ms台というのが大きく、たとえばVRではユーザーの向いている方向の情報を送信して、その結果を受信するまでの時間が短くて済むため、8K VRで有用なのではないかとした。

8Kが確実に普及するのはテレビよりPCディスプレー デルがセミナー実施