SNS上で先日「腫瘍が見つかったが、タトゥーを入れているためMRIが受けられず、後悔している」という趣旨の投稿が話題となりました。投稿者は「タトゥーを入れたいなって思ってる人に少しでも読んでほし」かったそうですが、これについて「なんか大きさがあるんだよね? 直径だか半径だかが何センチ以内じゃないとダメとか」「MRI入ったらついとるとこが熱もちました」「刺青が入ってるいると火傷のリスクがあり、撮影を控えるのが一般的です」などの情報が寄せられました。

 タトゥーがある人がMRIを受けられないのは本当でしょうか。オトナンサー編集部では、医師田女里さんに聞きました。

「絶対禁忌」ではない「相対禁忌」

Q.タトゥーを入れている人は、MRIを受けられないのでしょうか。

田さん「MRI心臓ペースメーカーや人工内が入っている人は『絶対禁忌』ですが、入れ墨タトゥー)は『相対禁忌(条件付きで検)』です。MRIは『大きく強な磁場』であることから、高周波磁場による発熱作用があります。タトゥーやアートメークの顔料になどの金属材料が使われている場合、撮影部位が照射コイル内にあると、ラジオ波発熱によるやけどの可性があるので要注意です。ただし施設基準によっては、単位重量あたりの熱吸収であるSAR(Specific Absorption Rate)の低減や、スキャン時間の短縮などで対応することもあるようです。MRIを受けられるかどうか、事前に問い合わせてみるのがよいでしょう」

Q.心臓ペースメーカーや人工内の人も、MRIが認められるケースはありますか。

田さん「それらの電気デバイスを埋め込んだ患者のMRIは、ほとんどが絶対禁忌とされていますが、最近では内においても『条件付きMRI適合インプラント』が承認されています。たとえば、MRI対応心臓ペースメーカーについては関連する学会日本医学放射線学会日本磁気共鳴医学会日本不整脈学会)の施設基準および実施基準に従って運用されています。ただし、デバイス販売メーカーによってその条件が異なるため、実施基準の見直しが検討されているところです。ちなみにコンタクトレンズに関しては、非着色のものであれば、装着したままMRIを行っても支障はないと思われますが、カラーコンタクトレンズは一部にを含む金属性色素が使用されており、添付文書にもMRI時は取り外すように明記されています。特に支障がない限り、検時は取り外すのが安全です」

Q.その他、MRIを受けられないケースはありますか。

田さん「検を受ける患者自身の問題として『閉所恐怖症』があります。MRIガントリーはかなり狭くて細長く、検部位によっては頭部が全にガントリー内に入り、大きな圧迫感や閉塞感を感じます。閉所恐怖症では検を行えないこともあり、施行のために精安定剤が必要な場合もあります。検中に少しでも異常を感じたら、慢せず申し出ることをオススメします」

※参考文献および参考サイト
1.「medicine 2014 vol.51 no.11増刊号」
2.「臨床画像2016 vol.32増刊号」
3.「Innervision 2017 32巻 第6号」
4. http://www.mrisafety.com/SafetyInfov.asp?SafetyInfoID=228

(オトナンサー編集部)

タトゥーがあるとMRI検査を受けられない?