【エルサレム時事】トランプ米大統領がエルサレムをイスラエルの首都と承認したと発表したことを受け、東エルサレムを首都とする国家樹立を目指しているパレスチナ自治政府のアッバス議長は6日、演説で「和平に向けた努力をすべて台無しにした」と強く批判した。一方、エルサレムを「不可分で永遠の首都」と主張するイスラエルは「歴史的な日」(ネタニヤフ首相)だと歓迎。イスラエルとパレスチナの和平交渉の再開は一層遠のいた。

 アッバス議長は演説で「容認できない措置」であり、「米国が和平プロセスの仲介役から退くという宣言だ」と反発。その上で地域の過激派を助長することになると警告した。

 パレスチナ自治区ガザを実効支配してきたイスラム原理主義組織ハマスは、「地域における米国の利益に対する地獄の扉を開けた」と「宣戦布告」した。

 一方、ネタニヤフ首相は動画メッセージで「トランプ氏の勇敢な正しい決断に心から感謝している」と称賛し、「和平促進に向けたトランプ氏の取り組みを反映するものだ」と持ち上げた。ただ「聖地の現状にいかなる変化ももたらさない」と強調し、デモや暴動を呼び掛けているパレスチナ側をけん制した。 

〔写真説明〕6日、テレビ演説を行うパレスチナ自治政府のアッバス議長(AFP=時事)

〔写真説明〕6日、エルサレムで開かれた会議で発言するイスラエルのネタニヤフ首相(EPA=時事)

6日、テレビ演を行うパレスチナ自治政府のアッバス議長(AFP=時事)