大相撲の元横綱日馬富士によるノ岩への暴力事件。世間を大きく賑わした一連の報道は、11月29日日馬富士引退を表明したことで、ひとまずの幕引きとなった。しかし、この事件に関しては、違和感を持つ人も少なくなかっただろう。日本相撲界に関するこのニュース中国にも伝えられ、話題となったが、中国人の受け止め方は日本人とは違うようだ。中国メディア上海上観網は5日、この事件が「日本社会ハリケーンのように」揺るがしたのはなぜか、その理由について分析する記事を掲載した。

 記事は、今回の事件の日本人の捉え方は、「全にスポーツ選手の起こした事件という範囲をえている」と摘。中国人にとって、相撲とは日本にあるスポーツの1つに過ぎないが、日本人にとっては相撲横綱も「特別な意味」を持っていると摘した。そもそも、事の起こりは「何の変哲もない暴力事件」だったにもかかわらず、33歳という若くて優秀なスポーツ選手が引退宣言まで追い込まれたとし、会見では謝罪の言葉や深々と頭を下げる様子について「やり過ぎ」と感じられたようだ。

 記事によれば、日本では相撲技として視されており、日本人横綱映画スターに対するようなあこがれので見ているのだという。さらに、横綱日本文化の精髄の体現者であり、伝統競技の伝承者として崇められているため、人格者であることが絶対の条件とされていると分析。そのため今回の事件が大きく注されることになったのだと分析し、中国人横綱められる様々な要素や相撲技としての背景などを知らないため、は「何の変哲もない暴力事件なのに日本人はやり過ぎと感じてしまった」のだと論じた。

 また、日本社会がここまで揺れた別の理由として、近年相撲界が賭博などスキャンダルの泥沼にはまっていることがあるとした。元横綱朝青龍が暴行事件で引退に追い込まれたことなど、近年の相撲界は悪いイメージがあったと摘し、記事は、こうした理由を知れば「たった1度のさして深刻でもない傷事件」で、日馬富士引退に追い込まれたのも理解できると締めくくった。

 今回の事件は中国人にとっては「何の変哲もない暴力事件」に感じるようだが、暴力である以上、「変哲もない」はずがなく、相撲に限らずどんなスポーツでも暴力は許されないはずだ。中国では中で殴り合いの喧をしている人を見ることがあるが、そうした意味でも暴力に対する考え方が日中で異なっているのかもしれない。(編集担当:村山健二)(イメージ写真提供123RF

日馬富士の暴力事件、中国「スポーツ選手のただの暴力じゃないか」=中国報道