「ポカリスエット エールキャラバン」、鎌倉学園高で「信じる大切さ」を力説

 女子テニスの穂積絵莉が14日、神奈川・鎌倉市内の鎌倉学園高を訪問した。2017年1月の全豪オープンで日本人ペアとして初のベスト4進出を果たすなど、目覚ましい成長を遂げる23歳は、約200人の生徒相手に講演を実施。さらに硬式テニス部を熱血指導した。

 大塚製薬が企画し、テニス、サッカー、バスケットボール、バレーボール、柔道、バドミントンを通じて、全国170校の部活生を応援する「ポカリスエット エールキャラバン」の一環として訪問した同校。穂積が披露した体験談に生徒たちは耳を傾けた。

 両親、祖父母がテニスをやっていた“テニス一家”に生まれた穂積が、初めてラケットを手にしたのは3歳の頃。誰に強制されるわけでもなく、「テニスが好き」という気持ちに導かれた。たとえどんなに厳しい練習でも全く苦にならず、上手くなりたい一心で駆け抜けてきた彼女が生徒たちに力強く伝えたのは、自分を信じることの大切さだった。

「高校1年生の時にジュニアの全豪オープンに出場して、プロになってもここでプレーしたいなと感じました。その時は1回戦で負けてしまったんですが、世界は違うとは思わなかった。私、全然ダメだなではなく、この舞台に戻ってきたいと思ってやってきました」

 自分を信じることこそが、“可能性の扉”を開く鍵になるという。穂積は2013年に19歳で全日本選手権の女子シングルス優勝を果たし、16年にはリオデジャネイロ五輪に出場。そして今年はグランドスラムの全豪オープンで加藤未唯とのコンビで同大会日本人ペア史上初のベスト4入り、11月のWTA125Kシリーズ・ハワイ・オープンでもダブルス準優勝に輝くなど、着実に成長曲線を描いてきただけに、その言葉に生徒たちも思わず頷いた。

「テニスは迷いがあると上手くいきません。自分を信じることはとても大変なことです。私も高校生の時は、『自分を信じて』という言葉の本当の意味を分かっていなくて、この2年くらいで理解が深まってきたところです。日々の積み重ねが自分を信じることにつながるので、毎日頑張ってください」

硬式テニス部を指導「常に試合を意識して練習すること」

 講演後には、生徒たちと記念撮影を終えると、ダブルスに力を入れているという同校の硬式テニス部に特別授業を行った。

 風情漂う鎌倉の、校舎の屋上に設営されたテニスコートが熱気に包まれた。ボレーやラリーに始まり、スイングにおけるテイクバックの取り方や相手のショットに応じたポジショニングなど、部員たちの一挙手一投足に目を配り、細部までクオリティーを求めた。

 部員一人一人とのラリー、実戦形式のダブルスを行うなかでは、「ポジションは考えている?」「ラリーの時にはなんでショットが入らないと思う?」と疑問を投げかけ、問題解決のアプローチに寄り添った。指導後に良いパフォーマンスが見られると、「オッケー、ナイスショット!!」と言葉を送った。

 練習を終えると、穂積はメニュー内容の意図について説明。「ショットをどこに打つかは、私もすごく意識しています。自分が何をしたいのか一つ一つ意識することで 、練習の内容も濃くなるし、たとえ狙ったところにボールが行かなかったとしても、その場所に打てなかったのか理由や修正ポイントがすぐに分かります。常に試合を意識して練習する。これはずっと続けてほしいです」とエールを送った。

2年生エースも決意新た「まだまだ上手くなりたいという向上心が芽生えた」

 2年生エースの永山聖也くんは特別授業を振り返り、「これまでの自分たちは、一球にどんな意味があるのか、あまり意識していませんでした。穂積選手はすごく上手かったし、自分もまだまだ上手くなりたいという向上心が芽生えました。一球一球の意味をきちんと考えながら、近い目標では地区大会の団体戦で優勝したいです」と決意を語った。

 最後に選手一人一人と握手を交わした穂積選手。部員たちの活躍する姿がまた、彼女を突き動かす原動力になることだろう。(THE ANSWER編集部)

鎌倉学園高を訪問した穂積絵莉【写真:編集部】