『スター・ウォーズ/フォースの覚醒』のその後を託されたライアン・ジョンソン監督が、シリーズ最新作『スター・ウォーズ/最後のジェダイ』を提げて来日を果たした。「衝撃的なサプライズもあるが、期待を裏切らない満足感もある」と自信をのぞかせながら、「開直前のこの時間が一番怖い」と本音をこぼすジョンソン監督ネタばれにつながるワードを頭の中で慎重に吟味しながら、新たな『スター・ウォーズ』の世界観をってくれた。

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 本作は、フォースを覚醒させたヒロインレイデイジーリドリー)が、ルーク・スカイウォーカーマーク・ハミル)やカイロ・レンアダムドライバー)との関係を通して、「自分は何者なのか?」を探っていく成長物語が核にあると言われているが、これに対してジョンソン監督は、「険しいのりになる」と意味深発言。フッテージ映像予告編を見る限り、「善」と「悪」、「光」と「闇」の相反するに翻弄されるレイの葛、そして「ジェダイは滅びる」とつぶやくルークの存在など、ネガティブな要素が不安を煽る。

 「フッテージ映像を観て、怖さや不安を感じたのなら、それはいいことだよ。次に何が起こるかわからない展開は、ストーリーリングにおいては大事なことだからね」と、むしろどんどん想像を膨らませてほしいと触発する。「としては、“さぁ『スター・ウォーズ』の新作が来た! そうそう絶対にこうなるよね”という予定調和にはしたくなかった」と吐露。「とはいっても、最初から“ここはひねって驚かせてやろう”と思って脚本を書いたわけじゃないんだ。『フォースの覚醒』をじっくり鑑賞し、キャラクターを分析しながら、思うにまかせて書いていたら、予想外のサプライズにたどり着いたってわけさ」。

 『ブレードランナーファンドゥニ・ヴィルヌーヴ監督が新作『ブレードランナー 2049』に抜てきされたときと同様に、ジョンソン監督もまた、『スター・ウォーズファンであることから、メガホンを取ることに恐怖にも近いプレッシャーを感じていたと告白している。そもそも『スター・ウォーズ』のどこに惹かれたのだろうか。「今、めて振り返ってみると、全シリーズ根本には、子どもから大人になる“成長”の物語がある。ジョージ・ルーカスも“神話学者ジョセフ・キャンベルが唱える『英雄』を基にした”とっているが、それはヘラクレスになるではなく、新たな世界の中で自分の居場所を見つけていく“地図”のような物語だと思っている」と熱弁を振るう。

 さらに、「自分の中にあるに気付き、それをどう使い、を信頼し、そして“自分の行くべき場所はどこなのか?”を探するオリジナル3部作のそういうところに強く惹かれたんだ。外側は壮大なアドベンチャーだけれど、内側は心の成長物語。本作も核の部分を継承しながら描いているので、ファンの皆さんに伝わればうれしい」と笑顔を見せた。

 今回、ルーク役のマークと共に来日を果たしたが、当初は「とても奇妙な感じがした」というジョンソン監督。「今、の前にいるのは“伝説英雄ルーク・スカイウォーカーだぞ!”というファン心理が落ち着くまでに随分と時間がかかったんだ(笑)。最初はすごく緊していたけれど、(舞台挨拶や会見でご覧の通り)最終的にはとてもいい関係が築けたよ」。

 一方、自身のシーンを全うし、昨年12月に他界したレイア姫役のキャリー・フィッシャーとは、あっという間に打ち解けられたと述懐する。「たぶん、彼女も脚本を書くので、言葉をする者同士、すぐに通じ合えた気がする。わずかな期間だったけど、彼女と一緒の時間を与えていただいたことに心から感謝している」と、感慨深げに思いを巡らしていた。(取材・文・写真坂田正樹

 映画スター・ウォーズ/最後のジェダイ』は全開中。

ライアン・ジョンソン監督、『スター・ウォーズ/最後のジェダイ』インタビュー クランクイン!