ふるさと納税の返礼品に「オオグソクムシ」を提供している静岡県焼津市を取材した。

生きた「オオグソクムシ」2匹が返礼品に

焼津市はこのほど、ふるさと納税の返礼品として「オオグソクムシ」の申込受付をスタートした。

水深150~600メートルほどの深海に生息している生物で、同市が面している駿河湾で多く捕獲されているそう。1万5000円の寄付で、駿河湾で獲れたオオグソクムシ(7センチメートル前後)2匹を生きたまま、クール便で送る。

提供:焼津市役所

提供:焼津市役所

ネット上で「まじか」「これヤバい。少し欲しいかも」「めっちゃ気になる」「飼うの?食べるの?」「難易度高い」「ペットにできるかな」「納税しようかかなり迷う」と話題になっている。

深海魚専門の漁師がいる焼津市

オオグソクムシを返礼品にするというアイデアは、どのように発案したのか。

焼津市水産部ふるさと納税課の担当者によると、焼津市には日本で数少ない「深海魚漁」を専門に行う漁師がおり、昨今の深海ブームで学術的にも注目され、メディアにも数多く取り上げられているという。

漁師の方は焼津市の親善大使も務めています。その中で深海生物をお礼の品としてふるさと納税に出品したら、多くの方の目に留まるのではないかと思い提案したところ、快く了解をしていただき、生きたオオグソクムシをお礼品ラインナップに加えています。

年間30~50件の申し込み

オオグソクムシは海水温が約10~15度で安定するため、冬限定の返礼品。例年好評で、2016年度は30件程度、2015年度は50件ほどの申し込みがあったという。

注文される方は深海生物に大変興味のある方が多く、お子様がいるご家族の方や、深海生物のコアなファンの方からの注文が多いです。

反応は様々ですが、届いた際の驚きや、飼育過程などをSNSやブログなどに掲載されている方もいらっしゃいました。

提供:焼津市

提供:焼津市

暗めの場所で飼育、餌は2週間に1度

飼育に必要な道具や飼育方法を聞いたところ、一般的な水槽に海水を入れれば飼うことができるが、深海生物のため日光に弱く、光の浴びすぎにより目の構造が破壊され白濁してしまうという。

そのため、水槽を日光の当たらない暗めの場所に置いたり、水槽を遮光体で覆ったりなど工夫が必要です。蛍光灯の光などでも長期間浴びると体が弱り、死に至ってしまうこともあるそうです。

エサは雑食性のため何でも食べますが、毎日餌を与える必要はないので、2週間に1度エビやタコ、イカ、その他の魚の切り身などを与えるのがいいそうです。海水の適温は10℃前後です。

出典:「焼津市役所水産部ふるさと納税課」Press Release

出典:「焼津市役所水産部ふるさと納税課」Press Release

返礼品は、港町のイメージを大切に選ぶ

焼津市は他にも、「国産鰻のかば焼き」や「特大ボイルずわいかに脚」「まぐろ」など、魅力的な返礼品をたくさん提供している。返礼品を選ぶ際の基準とこだわりを聞いた。

市内に3つの港を有する港町です。主な産業は水産業、水産加工業のため、お礼品を選ぶ基準としては、そのような焼津のイメージを大切にしています。

ふるさと納税に込める思いを、こう語る。

当市は平成26年度から、ふるさと納税を本格的に始め、これまで大変多くの皆さまから応援をしていただきました。これからも、多くの皆さまから愛される焼津市となるように、お礼品のラインナップを充実させ、全国の皆さまに新鮮な海産物等をお送りしていきたいと思います。

ぜひ焼津に足を運んでいただき、港町の雰囲気を楽しんだり、おいしい海産物を味わいにきていただけましたら嬉しいです。

ふるさと納税のお礼は「オオグソクムシ」!例年好評、焼津市から生きたまま発送